专利摘要:
とりわけ、本発明は、好中球、マクロファージおよび血小板におけるGタンパク質もしくはGPCRによって媒介される炎症応答を効率的に阻害し得る新規化合物を提供する。特に、本発明の化合物は、浮腫のインヒビター、紅斑のインヒビターおよびMPO(ミエロペルオキシダーゼ)のインヒビター、上記化合物を含む薬学的組成物、ならびに浮腫、紅斑およびMPO阻害から利益を受け得る疾患(例えば、炎症(急性もしくは慢性)、喘息、自己免疫疾患、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば、気腫、慢性気管支炎および末梢気道疾患など)、上記免疫系の炎症応答、皮膚疾患(例えば、酒さ、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、乾癬に罹患している患者に対する急性皮膚刺激の軽減)、過敏性腸症候群(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎など)、および中枢神経系障害(例えば、パーキンソン病)から利益を受け得る疾患の処置のためのその使用として作用する。
公开号:JP2011505384A
申请号:JP2010536233
申请日:2008-12-02
公开日:2011-02-24
发明作者:ピーター ウォラニン,;ゴパル サーンガダーラン,;グレゴリー;ビー. ストック,;ジェフリー;ビー. ストック,;マックスウェル ストック,;エドワルド ペレス,;ミカエル ボロンコフ,;ケシャバ ラポール,;スン−ヤブ リー,
申请人:シグナム バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド;
IPC主号:C07C323-25
专利说明:

[0001] (関連出願)
本願は、2007年12月3日に出願された米国仮特許出願第60/005,129号、2007年12月7日に出願された米国仮特許出願第60/005,866号、2007年12月10日に出願された米国仮特許出願第61/007,234号の利益を主張し、この米国仮特許出願の全体の開示は、本明細書中に参考として援用される。]
背景技術

[0002] (背景)
炎症は、しばしば、解毒および修復に関与する細胞が、炎症メディエーターによって障害を受けた部位に移動させられる、感染もしくは損傷に対する身体応答である。上記感染もしくは損傷は、急性もしくは慢性の疾患、障害、状態もしくは外傷、環境条件、または加齢の結果であり得る。例としては、心血管系、消化系、外皮系、筋肉系、神経系、生殖器系、呼吸器系および泌尿器系の疾患、障害、症候群、状態および損傷、ならびに組織および軟骨の疾患、障害、症候群、状態および損傷(例えば、アテローム性動脈硬化症、過敏性腸症候群、乾癬、腱炎、アルツハイマー病および血管性痴呆、多発性硬化症、糖尿病、子宮内膜症、喘息および腎不全)が挙げられる。]
[0003] N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(「AFC」)は、N−アセチル−S−trans,trans−ファルネシル−L−システインともいわれ、マウスにおいて炎症を軽減することを示したシグナル伝達モジュレーターである。AFCは、ポリイソプレニル−プロテインインヒビターであり、膜結合型イソプレニル−S−システイニルメチルトランスフェラーゼの競合インヒビターであることが示された。AFCはまた、いくらかの好中球、マクロファージ、および血小板の応答をインビトロでブロックすることが示された。炎症性疾患もしくは障害の伝統的な抗炎症薬物(例えば、コルチコステロイドおよび非ステロイド系抗炎症薬物(「NSAID」))での処置は、複数の副作用(例えば、食欲および体重の増加、高血圧、悪心、嘔吐、下痢など)を引き起こし得る。]
[0004] 炎症は、しばしば、炎症部位における多形核白血球(特に、好中球)の強い浸潤によって特徴付けられる。これら細胞は、血管壁もしくは損傷組織において毒性物質を放出することによって、組織損傷を促進する。好中球浸潤は、広い範囲の異なる調節性レセプター−トランスデューサータンパク質(例えば、膜結合レセプター)と相互作用することによって、細胞内調節および細胞内連絡を容易にし得る、シグナル伝達タンパク質(例えば、Gタンパク質)を含む細胞間連絡のカスケードを増幅することから生じる。これら相互作用が起こるためには、上記シグナル伝達タンパク質のうちの多く(実質的には全てのGタンパク質を含む)が、まず、チオエーテル結合におけるC15ファルネシルもしくはC20ゲラニルゲラニルポリイソプレノイド部分の、いわゆるCAAXボックスもしくは関連するシステイン含有配列内のカルボキシル末端にもしくはその付近に位置するシステイン残基への翻訳後付加によって改変されなければならない。]
[0005] 最終的にこれら改変から生じるカルボキシ末端ポリイソプレノイドシステインは、特異的膜結合型S−アデノシルメチオニン(adenosyhnethionine)依存性イソプレニル(soprenyl)−S−システイニルメチルトランスフェラーゼによるメチルエステル化に供され得る。これら酵素反応を阻害し得るか、または他の方法でポリイソプレニル化シグナル伝達タンパク質(例えば、Gタンパク質およびタンパク質調節標的(これと、化合物とが相互作用する)、または他の細胞内シグナルタンパク質)の中での相互作用を変化させ得る化合物は、白血球応答を軽減し、そして理論的には、炎症関連状態を処置するために使用され得る(例えば、非特許文献1を参照のこと)。]
[0006] 1つのシグナル伝達モジュレーター化合物は、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(「AFC」)であり、N−アセチル−S−trans,trans−ファルネシル−L−システインともいわれる。AFCは、膜結合型イソプレニル−S−システイニルメチルトランスフェラーゼの競合インヒビターであり、いくらかの好中球、マクロファージ、および血小板の応答をインビトロでブロックすることが示された。実験室結果はまた、AFCがマウスにおいて皮膚炎症を効率的に軽減することを示す。AFCは、有効であるには高濃度を要するので、インビボでのその使用を妨げているようである。]
[0007] 多くの薬物が炎症を処置するために使用されてきたが、その薬物の全ては、いくらかの副作用が欠点としてあり、その副作用のうちのいくらかは、重篤である。例えば、コルチコステロイドの一般的な副作用としては、食欲の増大および体重増加、脂肪沈着、胸部、顔面、上背部および胃における、水および塩の保持が挙げられ、腫脹および浮腫、高血圧、糖尿病、多汗、毛細管拡張症(毛細管の拡張)、創傷の治癒の遅延、骨粗鬆症、白内障、座瘡、男性型多毛症、筋脱力感、皮膚および粘膜の萎縮、感染への増大した感受性、および胃潰瘍をもたらす。]
[0008] 別の例において、研究によって、Cox−IIインヒビター(例えば、Celebrex(登録商標)およびVioxx(登録商標))の使用と関連する心血管事象の増大したリスクが実証された(例えば、非特許文献2;非特許文献3を参照のこと)。]
[0009] NSAID(例えば、アスピリンおよびイブプロフェン)の副作用は、薬物間で変動するが、一般には、悪心、嘔吐、下痢、便秘、食欲の低下、皮疹、眩暈、頭痛、うとうと状態および光感受性が挙げられる。NSAIDはまた、流体の保持を引き起こし得、浮腫をもたらす。NSAID使用の最も重篤な副作用は、腎不全、肝不全、潰瘍、および損傷もしくは手術後の出血の長期化である。NSAIDは、これらに対してアレルギー性の個体において息切れを生じ得る。喘息を有する人々は、NSAIDに対する重篤なアレルギー反応を経験するリスクがより高い。あるNSAIDに対する重篤なアレルギーを有する個体は、異なるNSAIDに対して類似の反応を経験するようである。]
[0010] 従って、コルチコステロイドおよびNSAIDの副作用がない非ステロイド性抗炎症化合物が必要である。シグナル伝達モジュレーター化合物が、炎症を遅らせ得ることが見いだされた。いかなる特定の理論にも拘束されないが、炎症の妨害は、シグナル伝達モジュレーター化合物が細胞間シグナル伝達を変化させる能力の結果であり得る。従って、本発明は、炎症を処置および予防するための、ならびに他の対処されていない必要性のための、新規なシグナル伝達モジュレーター化合物に関する。]
[0011] 他の背景および方法は、特許文献1、特許文献2、および特許文献3、ならびに特許文献4および特許文献5(これらの各々は、本明細書に参考として援用される)において見いだされ得る。]
[0012] 米国特許第5,043,268号明細書
米国特許第5,202,456号明細書
米国特許第5,705,528号明細書
米国特許出願公開第2005/0277694号明細書
米国特許出願公開第2007/0004803号明細書]
先行技術

[0013] Volkerら,MethodsEnzymol,1995,250:216−225
Solomonら,N.Engl.J.Med 2005;352:1071−80
Nussmeierら,N.Engl.J.Med.2005;352:1081−91]
課題を解決するための手段

[0014] とりわけ、本発明は、Gタンパク質シグナル伝達カスケードを調節する新規な化合物を提供する。本発明は、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(「AFC」)に構造的に関連する特定の化合物を提供する。]
[0015] 本発明は、特定のこのような化合物の所望の特徴を示す。例えば、とりわけ、本発明は、MPO(ミエロペルオキシダーゼ)の阻害によって測定される場合、特定のこのような化合物および/もしくは組成物が、浮腫、紅斑および皮膚好中球浸潤の阻害を示すことを実証する。]
[0016] 特定の実施形態において、本発明によって提供される化合物は、式I:]
[0017] に示される構造を有する。]
[0018] 特定の実施形態において、本発明によって提供される化合物は、式Ia:]
[0019] に示される構造を有する。]
[0020] 特定の実施形態において、式Iおよび/もしくはIaの化合物は、薬学的に受容可能な塩形態にで提供される。他の実施形態は、以下により詳細に記載される。]
[0021] 本発明はまた、本明細書で記載される化合物を含む組成物、このような化合物および/もしくは組成物を調製するための方法、ならびにこのような化合物および/もしくは組成物を使用するための方法を提供する。]
[0022] 特定の実施形態において、本発明は、炎症および/もしくは細胞プロセスの誤調節(misregulation)の処置において、提供される化合物および/もしくは組成物の使用を提供する。特定の実施形態において、本発明は、浮腫阻害、紅斑阻害および/もしくはMPO阻害から利益を受け得る疾患の処置において、例えば、炎症(急性もしくは慢性)、喘息、自己免疫疾患、および慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば、気腫、慢性気管支炎および末梢気道疾患(small airways disease)など)、免疫系の炎症応答、皮膚疾患(例えば、酒さ、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、乾癬に罹患している患者の急性皮膚刺激を軽減する)、過敏性腸症候群(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎など)、ならびに中枢神経系障害(例えば、パーキンソン病)から選択される炎症性疾患もしくは障害を処置するか、またはこれらの重篤度を軽減することにおいて、提供される化合物および/もしくは組成物の使用を提供する。]
[0023] 本明細書での開示の種々の局面が、特定の化合物の使用を介して例示されるが、化合物もしくは式Iの化合物を含む組成物を利用して、本明細書で記載される種々の実施形態を拡げることは、本発明の目的である。本明細書で記載される種々の他の化合物および/もしくは組成物は、本開示を知った当業者に公知である。以下により詳細に記載されるように、添付の図面、実施例および説明において、本開示の関連する目的は、種々の適用のうちのいずれかにおいて使用され得る種々の化合物および/もしくは組成物の提供を包含する。]
[0024] (定義)
「アシル基」:本明細書で使用される場合、用語「アシル基」とは、基−R−C(=O)−であって、ここでRは有機基(例えば、アルキル基が挙げられるが、これに限定されない)であるものを包含する。例は、アセチル基−CH3−C(=O)−(本明細書で「Ac」ともいわれる)であり得る。]
[0025] 「脂肪族基」:本明細書で使用される場合、用語「脂肪族基」とは、炭化水素基(例えば、直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素鎖(例えば、直鎖もしくは分枝鎖のアルカン、1個以上の二重結合を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルケン、ならびに1個以上の三重結合および必要に応じて1個以上の二重結合もまた有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキン)が挙げられるが、これらに限定されない)を意味する。脂肪族基は、1個以上の適切な置換基で必要に応じて置換され得る。用語「脂肪族」とは、本明細書で交換可能に使用される。]
[0026] 脂肪族基は、約10〜約25個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、または約10〜約25個の炭素原子および1個以上の二重結合を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル基である。一実施形態において、好ましい脂肪族基は、置換されていないか、または1個以上の適切な置換基で置換されているファルネシルもしくはゲラニルゲラニルの全ての立体異性体および二重結合異性体を包含し得る。]
[0027] 「アルケニル基」:本明細書で使用される場合、用語「アルケニル基」とは、1個以上の二重結合を有する一価の非分枝状もしくは分枝状の炭化水素鎖を意味する。上記アルケニル基の二重結合は、結合体化されていないか、または別の不飽和基に結合体化されていてもよい。適切なアルケニル基としては、(C2−C6)アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2−エチルヘキセニル、2−プロピル−2−ブテニル、4−(2−メチル−3−ブテン)−ペンテニルが挙げられ得るが、これらに限定されない。アルケニル基は、置換されていなくてもよいし、必要に応じて、1個もしくは2個の置換基で置換されていてもよい。用語「アルケニル」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0028] 「アルコキシ基」:本明細書で使用される場合、用語「アルコキシ基」とは、−O−アルキル基(アルキルは上記で定義されたとおりである)ものを意味する。アルコキシ基は、置換されていなくてもよいし、1個以上の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。用語「アルコキシ」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0029] 「アルコキシカルボニル基」:本明細書で使用される場合、用語「アルコキシカルボニル基」とは、式−C(=O)−O−アルキルの一価の基を意味する。好ましくは、アルコキシカルボニル基のアルキル基は、長さが1〜8個の炭素原子であり、本明細書で、「低級アルコキシカルボニル基」といわれる。]
[0030] 「アルキル基」:本明細書で使用される場合、用語「アルキル基」とは、飽和の、一価の、非分枝状もしくは分枝状の炭化水素鎖を意味する。アルキル基の例としては、(C1−C6)アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、およびヘキシル、ならびにより長鎖アルキル基(例えば、ヘプチル、およびオクチル)が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換されていなくてもよいし、1個もしくは2個の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。用語「アルキル」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0031] 「アルキニル基」:本明細書で使用される場合、用語「アルキニル基」とは、1個以上の三重結合を有する、1価の、非分枝状もしくは分枝状の炭化水素鎖を意味する。アルキニル基の三重結合は、結合体化されていなくてもよいし、別の不飽和基と結合体化されていてもよい。適切なアルキニル基としては、−(C2−C6)アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル、4−メチル−1−ブチニル、4−プロピル−2−ペンチニル、および4−ブチル−2−ヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、置換されていなくてもよいし、1個もしくは2個の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。用語「アルキニル」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0032] 「アミド」:「アミド」とは、カルボニル基−(C(=O)−NH2)に結合した三価窒素を有する化合物(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミドなど)を包含する。]
[0033] 「動物」:用語、動物とは、本明細書で使用される場合、ヒト、ならびに非ヒト動物(例えば、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、および魚類が挙げられる)をいう。好ましくは、上記非ヒト動物は、哺乳動物(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、霊長類もしくはブタ)である。非ヒト動物は、トランスジェニック動物であってもよい。]
[0034] 「アリール基」:本明細書で使用される場合、用語「アリール基」とは、炭素原子および水素原子を有する単環式もしくは多環式の芳香族ラジカルを意味する。適切なアリール基の例としては、フェニル、トリル、アントラセニル(anthacenyl)、フルオレニル、インデニル、アズレニル、ナフチル、1−ナフチル、2−ナフチル、およびビフェニル、ならびにベンゾ縮合炭素環式部分(例えば、5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)が挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、置換されていなくてもよいし、以下に定義される、1個もしくは2個の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。アリール基は、必要に応じて、シクロアルキル基に縮合されていても、別のアリール基に縮合されていても、ヘテロアリール基に縮合されていても、またはヘテロシクロアルキル基に縮合されていてもよい。好ましいアリール基としては、6〜12個の環原子の、および必要に応じて、1個以上の適切な置換基で独立して置換されている単環式もしくは二環式の芳香族炭化水素ラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。用語「アリール」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0035] 「アリールオキシ基」:本明細書で使用される場合、用語「アリールオキシ基」とは、−O−アリール基であって、アリールが、上記で定義されたとおりであるものを意味する。アリールオキシ基は、置換されていなくてもよいし、1個以上の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。用語「アリールオキシ」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0036] 「〜と(〜に)結合している」:2つの実体が、本明細書で記載されるように互いに「結合している」場合、それらは、直接的もしくは間接的な共有結合もしくは非共有結合的な相互作用によって連結されている。好ましくは、上記結合は、共有結合である。所望される非共有結合的相互作用としては、水素結合、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、磁性相互作用、静電的相互作用などが挙げられる。]
[0037] 「カルバモイル」:本明細書で使用される場合、用語「カルバモイル」基とは、ラジカル−C(=O)N(R’)2であって、ここでR’は、水素、アルキル、およびアリールからなる群より選択されるものを意味する。]
[0038] 「カルボニル」:本明細書で使用される場合、「カルボニル」基とは、式−C(=O)の二価の基である。]
[0039] 「組成物」:用語「組成物」とは、薬学的組成物におけるのように、活性成分および1種以上の不活性成分を有するキャリアを有する生成物を包含する。従って、薬学的組成物は、化合物および薬学的に受容可能なキャリアを有する組成物を包含し得る。]
[0040] 「環式ラジカル」:本明細書で使用される場合、用語「環式ラジカル」とは、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基もしくはヘテロアリール基を意味する。]
[0041] 「シクロアルキル基」:本明細書で使用される場合、用語「シクロアルキル基」とは、炭素原子および水素原子を有し、かつ炭素−−炭素の多重結合がない、単環式もしくは多環式の飽和環を意味する。シクロアルキル基の例としては、(C3−C7)シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチル)、ならびに飽和環式および二環式のテルペンが挙げられ得るが、これらに限定されない。シクロアルキル基は、置換されていてもよいし、以下に定義される、1個もしくは2個の適切な置換基で必要に応じて置換されていてもよい。シクロアルキル基は、必要に応じて、別のシクロアルキル基に縮合されていても、アリール基に縮合されていても、ヘテロアリール基に縮合されていても、またはヘテロシクロアルキル基に縮合されていてもよい。用語「シクロアルキル」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0042] 「Gタンパク質媒介状態」:用語「Gタンパク質媒介状態」とは、本明細書で使用される場合、外観、発生率、および/もしくは1つ以上の症状の重篤度が、Gタンパク質シグナル伝達カスケードの変化と相関する、任意の疾患または他の有害な状態を意味する。いくつかの実施形態において、上記疾患もしくは状態の1つ以上の症状は、Gタンパク質シグナル伝達における欠損もしくは変化によって引き起こされる。]
[0043] 「ハロゲン」:本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、もしくはヨウ素を意味する。対応して、用語「ハロ」および「Hal」の意味は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを包含する。]
[0044] 「ヘテロアリール基」:本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアリール基」とは、炭素原子、水素原子、ならびに窒素、酸素、および硫黄基から独立して選択される1個以上のヘテロ原子(好ましくは、1〜4個のヘテロ原子)を含む単環式もしくは多環式の芳香族環を意味し、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジル、インドリル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3)−トリアゾリル、(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、4H−1,4−チアジン、イソオキサゾリル、チアゾリル、フェニル(phienyl)、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソオキサゾリル、トリアジニル、およびピラジニルが挙げられるが、これらに限定されない。二環式ヘテロ芳香族環としては、ベンゾチアジアゾリル、インドリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフリル、ベンゾイミダゾリル、プリニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソキノリニル、プリニル、フロピリジニルおよびチエノピリジニルが挙げられ得るが、これらに限定されない。ヘテロアリールは、置換されていてもよいし、必要に応じて、以下に定義される、1個以上の適切な置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリール基は、必要に応じて、別のヘテロアリール基に縮合されていても、アリール基に縮合されていても、シクロアルキル基に縮合されていても、またはヘテロシクロアルキル基に縮合されていてもよい。用語「ヘテロアリール」は、本明細書で交換可能に使用される。]
[0045] 「複素環式ラジカル」もしくは「複素環式環」:本明細書で使用される場合、用語「複素環式ラジカル」もしくは「複素環式環」とは、ヘテロシクロアルキル基もしくはヘテロアリール基を意味する。]
[0046] 「ヘテロシクロアルキル基」:本明細書で使用される場合、用語「ヘテロシクロアルキル基」とは、炭素原子および水素原子、ならびに窒素、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(好ましくは、1〜3個のヘテロ原子)を有する単環式もしくは多環式の環を意味する。ヘテロシクロアルキル基は、アリールもしくはヘテロアリール基に縮合されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、およびピラニルが挙げられ得るが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基は、置換されていなくてもよいし、必要に応じて、以下に定義される、1個以上の適切な置換基で置換されていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は、必要に応じて、シクロアルキル基に縮合されていても、アリール基に縮合されていても、ヘテロアリール基に縮合されていても、または別のヘテロシクロアルキル基に縮合されていてもよい。用語「ヘテロシクロアルキル」とは、本明細書で交換可能に使用される。]
[0047] 「組み合わせて」:本明細書で使用される場合、語句「組み合わせて」とは、被験体に同時に投与される薬剤に言及する。2種以上の薬剤が、上記薬剤のうちの両方(もしくはそれ以上)に被験体が同時に供されるときには常に、「組み合わせて」投与されるとみなされる。上記2種以上の薬剤の各々は、異なるスケジュールに従って投与され得る;異なる薬剤の個々の用量が、同時に、もしくは同じ組成物中で投与されることは、必要とされない。むしろ、両方の(もしくはそれ以上の)薬剤が、上記被験体の身体に保持される限り、それらは、「組み合わせて」投与されるとみなされる。]
[0048] 「独立して選択される」:用語「独立して選択される」とは、R基が同一であっても異なっていてもよいことを示すために、本明細書で使用される。]
[0049] 「調節する」:用語「調節する」とは、パラメーターにおける変化(例えば、結合相互作用もしくは活性における変化など)に言及する。調節は、上記パラメーターにおける増加もしくは減少(例えば、結合における増加もしくは減少、活性における増加もしくは減少など)に言及し得る。]
[0050] 「モジュレーター」:用語「モジュレーター」とは、(例えば、GPCRシグナル伝達経路において)その標的のレベルおよび/もしくは活性を変化させる薬剤をいう。いくつかの実施形態において、モジュレーターは、上記GPCRシグナル伝達経路におけるタンパク質と、2種以上の他の実体との間の相互作用を変化させる。いくつかの実施形態において、モジュレーターは、モジュレーター間の相互作用を変化させ、上記GPCRシグナル伝達経路におけるタンパク質と基質との間の相互作用を変化させる。薬剤がモジュレーターであるか否かの決定は、直接的もしくは間接的に行われ得る。薬剤が、相互作用を調節するか否かの決定は、例えば、上記GPCRシグナル伝達経路におけるタンパク質と基質との間の相互作用を検出するアッセイを使用して、直接行われ得る。薬剤が相互作用を調節するか否かの決定は、調節を間接的に検出する技術(例えば、上記タンパク質−基質相互作用の下流にありかつこの相互作用に依存する生物学的活性を検出する技術)で行われ得る。]
[0051] 「オキソ基」:本明細書で使用される場合、「オキソ基」は、式(=O)の基である。]
[0052] 「薬学的に受容可能なエステル」:用語「薬学的に受容可能なエステル」とは、インビボで加水分解し、ヒトの身体において容易に壊れて、親化合物もしくはその塩を放出するものを含むエステルをいう。適切なエステル基としては、例えば、薬学的に受容可能な脂肪族カルボン酸、部分的にアルカンの、アルケンの、シクロアルカンの、およびアルカンジオンの酸から得られるエステル(ここで各アルキルもしくはアルケニル部分は、有利なことには、多くて6個の炭素原子を有する)が挙げられる。特定のエステルの例としては、ホルメート、アセテート、、プロピオネート、ブチレート、アクリレート、およびエチルスクシネートが挙げられる。特定の実施形態において、上記エステルは、エステラーゼのような酵素によって切断される。]
[0053] 「薬学的に受容可能なプロドラッグ」:用語「薬学的に受容可能なプロドラッグ」は、本明細書で使用される場合、本発明の化合物のプロドラッグに言及し、これらは、妥当な医学的判断の範囲内であり、過度な毒性も刺激も、アレルギー応答などなしに、ヒトおよび下級動物の組織と接触した状態で使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比で釣り合っており、それらの意図された使用に対して有効であり、可能であれば、本発明の化合物の双性イオン形態である。用語「プロドラッグ」とは、インビボで容易に転換されて、上記の式の親化合物を生じる(例えば、血中での加水分解によって)化合物をいう。詳細な議論は、A.C.S.Symposium SeriesのT.Higuchi and V.Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14、およびEdward B.Roche,編,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987(これらはともに、本明細書に参考として援用される)において提供される。]
[0054] 「薬学的に受容可能な塩」:用語「薬学的に受容可能な塩」とは、本明細書で使用される場合、本発明の化合物において存在し得る酸性基もしくは塩基性基の塩が挙げられ得るが、これらに限定されない。天然において塩基性である化合物は、種々の無機酸および有機酸と広く種々の塩を形成し得る。このような非毒性の塩(すなわち、薬理学的に受容可能なアニオンを含む塩)としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシネート(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカレート(saccharate)、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびパモエート(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))塩が挙げられ得るが、これらに限定されない。アミノ部分を含み得る本発明の化合物はまた、上記で言及した酸に加えて、種々のアミノ酸と薬学的に受容可能な塩を形成し得る。天然において酸性であり得る化合物は、種々の薬理学的に受容可能なカチオンと塩基性の塩を形成し得る。このような塩の例としては、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、ならびに特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウム、および鉄の塩が挙げられ得る。他のこのような塩は、薬学的に受容可能な有機塩基(例えば、アンモニア、アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、−2−ジエチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、リジン、−2−ヒドロキシエチルモルホリン、ピペラジン、−2−ヒドロキシエチルピロリジン、トリエタノールアミン、トロメタミンが挙げられ得る。]
[0055] 「予防上有効な」、「予防する」、「予防的な」:本明細書で使用される場合、用語「予防上有効な」もしくは「予防的な」とは、苦痛、医師もしくは他の臨床医が、患者が特定の疾患もしくは障害に罹患し始める前に、予防もしくは阻害しようとしている医学的状態を予防もしくは阻害する化合物の量を意味する。]
[0056] 「皮膚刺激物」:皮膚もしくは皮膚等価物に適用される場合、用語「皮膚刺激物」とは、「刺激性応答遺伝子」の発現の場合に、本明細書で使用される「皮膚刺激物」によって特徴付けられる細胞応答を誘発する化合物に言及する。公知の皮膚刺激物の例としては、ドデシル硫酸ナトリウム(「SDS」)、カルシポトリオール、およびトランスレチノイン酸が挙げられるが、これらに限定されない。用語「皮膚刺激物」とはまた、未知のもしくは疑われる刺激物(いくつかの医薬、化粧品、およびコンシューマー製品に含まれるものが挙げられるが、これらに限定されない)を包含することが意図される。]
[0057] 「低分子」:本明細書で使用される場合、用語「低分子」とは、実験室において合成されるか、または天然において見いだされるかのいずれかである有機化合物をいう。代表的には、低分子は、いくつかの炭素−炭素結合を含み、1500未満の分子量を有するという点で特徴付けられるが、この特徴は、本発明の目的に関して限定されるとは意図されない。天然に存在する「低分子」の例としては、タキソール、ジネマイシン、およびラパマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。実験室において合成される「低分子」の例としては、本明細書で組み込まれる本発明の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0058] 「適切な置換基」:本明細書で使用される場合、用語「適切な置換基」とは、本発明の化合物の治療的有用性もしくは薬学的有用性、またはこれらを調整するために有用な中間体の合成的な利用性を帳消しにしない基を意味する。適切な置換基の例としては、アルキル;アルケニル;アルキニル;アリール;ヘテロアリール;ヘテロシクロアルキル;シクロアルキル;−O−アルキル;−Oアルケニル;−O−アルキニル;−O−アリール;−CN;−OH;オキソ;ハロ;−C(=O)OH;−C(=O)ハロ;−OC(=O)ハロ;−CF3;N3;NO2;−NH2;−NH(アルキル);−N(アルキル)2;NH(アリール);−N(アリール)2;−C(=O)NH2;−C(=O)NH(アルキル);−C(=O)N(アルキル)2;−C(=O)NH(アリール);−C(=O)N(アリール)2;−OC(=O)NH2;−C(=O)NH(ヘテロアリール);−C(=O)N(ヘテロアリール)2;−NHOH;−NOH(アルキル);−NOH(アリール);−OC(=O)NH(アルキル);−OC(=O)N(アルキル)2;−OC(=O)NH(アリール);−OC(=O)N(アリール)2;−CHO;−C(=O)(アルキル);−C(=O)(アリール);−C(=O)O(アルキル);−C(=O)O(アリール);−OC(=O)(アルキル);−OC(=O)(アリール);−OC(=O)O(アルキル);−OC(=O)O(アリール);−S−アルキル;−S−アルケニル;−S−アルキニル;−SC(=O)2−アリール、−SC(=O)2−アルキル;−SC(=O)2−アルケニル;−SC(=O)2−アルキニル;および−SC(=O)2−アリール、−O−S(=O)2−アルキル、−O−S(=O)2−アルケニル、−O−S(=O)2−アルキニル、−O−S(=O)2−アリール、−(CH2)n−NH2、−(CH2)n−NH(アルキル)、−(CH2)n−N(アルキル)2、−(CH2)n−NH(アリール)、または−(CH2)nN(アリール)2(ここでnは1〜8である)が挙げられ得るが、これらに限定されない。]
[0059] 適切な置換基の例としては、−(C1−C8)アルキル;−(C1−C8)アルケニル;−(C1−C8)アルキニル;フェニル;−(C2−C5)ヘテロアリール;−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル;−(C3−C7)シクロアルキル;−O−(C1−C8)アルキル;−O−(C1−C8)アルケニル;−O−(C1−C8)アルキニル;−O−フェニル;−CN;−OH;オキソ;ハロ;−C(=O)OH;−COハロ;−OC(=O)ハロ;−CF3;N3;NO2;−NH2;−NH((C1−C8)アルキル);−N((C1−C8)アルキル)2;−NH(フェニル);−N(フェニル)2;−C(=O)NH2;−C(=O)NH((C1−C8)アルキル);−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2;−C(=O)NH(フェニル);−C(=O)N(フェニル)2;−OC(=O)NH2;−NHOH;−NOH((C1−C8)アルキル);−NOH(フェニル);−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル);−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2;−OC(=O)NH(フェニル);−OC(=O)N(フェニル)2;−CHO;−CO((C1−C8)アルキル);−CO(フェニル);−C(=O)O((C1−C8)アルキル);−C(=O)O(フェニル);−OC(=O)((C1−C8)アルキル);−OC(=O)(フェニル);−OC(=O)O((C1−C8)アルキル);−OC(=O)O(フェニル);−S−(C1−C8)アルキル;−S−(C1−C8)アルケニル;−S−(C1−C8)アルキニル;および−S−フェニル、−SC(=O)2−フェニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキル;−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニル;−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニル、SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)nNH((C1−C8)アルキル)、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(アリール)、または−(CH2)nN(フェニル)2(ここでnは1〜8である)が挙げられ得るが、これらに限定されない。当業者は、本発明の化合物の安定性、ならびに薬理学的および合成活性に基づいて、適切な置換基を容易に選択し得る。(Cx−Cy)の意味は、基中の炭素原子の数を示し、例えば、(C1−C8)は、上記基が、1〜8個の炭素原子を含むことを意味する。]
[0060] 「シントン」:本明細書で使用される場合、用語「シントン」とは、当業者に公知の合成手順によって形成および/もしくは組み立てられ得る低分子内の構造ユニットをいう。]
[0061] 「治療上有効な量」:本明細書で使用される場合、用語「治療上有効な量」とは、医師もしくは他の臨床医によって処置されている哺乳動物における生物学的応答もしくは医学的応答を誘発し得る化合物の量を意味する。]
[0062] 「処置する(treat)」、「処置する(treating)」および「処置」:用語「処置する(treat)」、「処置する(treating)」および「処置(treatment)」とは、本明細書で使用される場合、患者が上記特定の疾患もしくは障害に罹患している間に起こる活動であって、上記疾患もしくは障害の重篤度を軽減させるものを企図する。]
[0063] 化学構造の図において使用される場合、以下の「波線」は、ある化学基が別の化学基に結合させられる点における結合を示す:]
[0064] 単位投与量:表現「単位投与量」とは、本明細書で使用される場合、処置されるべき被験体に適した適用される処方物の物理的に別個の単位をいう。しかし、提供される処方物の合計の1日の使用は、妥当な医学的判断の範囲内で、主治医によって決定されることが理解される。任意の特定の被験体もしくは生物の特定の有効な用量は、種々の要因(処置されている障害および上記障害の重篤度;使用される特定の活性薬剤の活性;使用される特定の処方物;被験体の年齢、体重、一般的健康応対、性別および食事;投与時間、ならびに使用される特定の活性薬剤の排出速度;処置の持続期間;使用される特定の化合物との組み合わせてもしくはこれと同時に使用される薬物および/もしくはさらなる治療、ならびに医学分野で周知の類似の要因が挙げられる)に依存する。]
[0065] (特定の実施形態の詳細な説明)
1.例示的化合物の説明
本発明によって提供される化合物は、上記で一般に記載されるものを含み、本明細書で開示されるこれら化合物の各々の全てのクラス、サブクラスおよび種によってさらに例示される。]
[0066] 一局面によれば、本発明は、式Iの化合物:]
[0067] またはその薬学的に受容可能な塩、鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくは二重結合異性体を提供し、ここで:
Zは、−S−、−O−、−Se−、−S(O)−、−SO2−、もしくは−NH−であり;
R1は、ヘテロアリール基、または以下:]
[0068] から選択される部分であり、ここで少なくとも1個のR5基はHであり;
R5は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから独立して選択され、ここでR5は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
R6は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR6は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
Yは、H、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、−NHCH3、もしくは−(C1−C8)アルキルから選択され;
R2は、1個以上のR7基で置換された脂肪族基であり;
R3は、アルコキシ、アミノアルキル、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
R4は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR4は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;そして
R7は、−NHC(=O)(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルケニル、−(C1−C8)アルキニル、フェニル、−(C2−C5)ヘテロアリール、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルキル、−O−(C1−C8)アルキル、−O−(C1−C8)アルケニル、−O−(C1−C8)アルキニル、−O−フェニル、−CN、−OH、オキソ、ハロ、−C(=O)OH、−COハロ、−OC(=O)ハロ、−CF3、N3、NO2、−NH2、−NH((C1−C8)アルキル)、−N((C1−C8)アルキル)2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)2、−C(=O)NH2、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−C(=O)NH(フェニル)、−C(=O)N(フェニル)2、−OC(=O)NH2、−NHOH、−NOH((C1−C8)アルキル)、−NOH(フェニル)、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−OC(=O)NH(フェニル)、=OC(=O)N(フェニル)2、−CHO、−CO((C1−C8)アルキル)、−CO(フェニル)、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)、−C(=O)O(フェニル)、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)(フェニル)、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)O(フェニル)、−S−(C1−C8)アルキル、−S−(C1−C8)アルケニル、−S−(C1−C8)アルキニル、および−S−フェニル、−SC(=O)2−フェニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル),−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(フェニル)、もしくは−(CH2)nN(フェニル)2であり、ここでnは、1〜8である。]
[0069] 特定の実施形態において、本発明は、式Iaの化合物:]
[0070] またはその薬学的に受容可能な塩、鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくは二重結合異性体を提供し、ここで:
R1は、ヘテロアリール基、もしくは以下:]
[0071] から選択される部分であり、ここで少なくとも1個のR5基はHであり;
R5は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから独立して選択され、ここでR5は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
R6は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR6は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
Yは、H、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、−NHCH3、もしくは−(C1−C8)アルキルから選択され;
R2は、1個以上のR7基で置換された脂肪族基であり;
R3は、アルコキシ、アミノアルキル、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;そして
R7は、−NHC(=O)(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルケニル、−(C1−C8)アルキニル、フェニル、−(C2−C5)ヘテロアリール、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルキル、−O−(C1−C8)アルキル、−O−(C1−C8)アルケニル、−O−(C1−C8)アルキニル、−O−フェニル、−CN、−OH、オキソ、ハロ、−C(=O)OH、−COハロ、−OC(=O)ハロ、−CF3、N3、NO2、−NH2、−NH((C1−C8)アルキル)、−N((C1−C8)アルキル)2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)2、−C(=O)NH2、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−C(=O)NH(フェニル)、−C(=O)N(フェニル)2、−OC(=O)NH2、−NHOH、−NOH((C1−C8)アルキル)、−NOH(フェニル)、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−OC(=O)NH(フェニル)、=OC(=O)N(フェニル)2、−CHO、−CO((C1−C8)アルキル)、−CO(フェニル)、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)、−C(=O)O(フェニル)、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)(フェニル)、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)O(フェニル)、−S−(C1−C8)アルキル、−S−(C1−C8)アルケニル、−S−(C1−C8)アルキニル、および−S−フェニル、−SC(=O)2−フェニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル)、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(フェニル)、もしくは−(CH2)nN(フェニル)2であり、ここでnは、1〜8である。]
[0072] 上記で一般的に記載されるように、Zは、−S−、−O−、−Se−、−S(O)−、−SO2−、もしくは−NH−である。特定の実施形態において、Zは−S−である。特定の実施形態において、Zは−O−である。特定の実施形態において、Zは−Se−である。特定の実施形態において、Zは−S(O)−である。特定の実施形態において、Zは−SO2−である。特定の実施形態において、Zは−NH−である。]
[0073] 上記で一般に記載されるように、式Iの上記R1基は、ヘテロアリール基、もしくは以下:]
[0074] から選択される部分である。]
[0075] 特定の実施形態において、式Iおよび/もしくはIaの上記R1基は、ヘテロアリール部分である。特定の実施形態において、上記ヘテロアリール部分は、以下:]
[0076] から選択される。]
[0077] 特定の実施形態において、R1は、]
[0078] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0079] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0080] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0081] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0082] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0083] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0084] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0085] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0086] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0087] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0088] である。
である。特定の実施形態において、R1は、]
[0089] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0090] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0091] である。]
[0092] 特定の実施形態において、式Iの上記R1基は、以下:]
[0093] から選択される部分である。特定の実施形態において、R1は、]
[0094] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0095] である。
特定の実施形態において、R1は、]
[0096] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0097] である。
特定の実施形態において、R1は、]
[0098] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0099] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0100] である。特定の実施形態において、R1は、]
[0101] である。]
[0102] 特定の実施形態において、Yが−NH2である場合、R1は、−C(O)NH−NH2である。特定の実施形態において、Yが−OHである場合、R1は、−C(O)NH−OHである。特定の実施形態において、Yが−NH−フェニルである場合、R1は、−C(O)NH−NH−フェニルである。特定の実施形態において、Yが−NHC(O)CH3である場合、R1は、−C(O)NH−NHC(O)CH3である。特定の実施形態において、Yが−NHCH3である場合、R1は、−C(O)NH−NHCH3である。]
[0103] 上記で一般的に記載されるように、上記Y基は、H、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、−NHCH3、もしくは−(C1−C8)アルキルから選択される。特定の実施形態において、Yは、−Hである。特定の実施形態において、Yは、−NH2である。特定の実施形態において、Yは、−OHである。特定の実施形態において、Yは、−NH−フェニルである。特定の実施形態において、Yは、−NHC(O)CH3である。特定の実施形態において、Yは、−NHCH3である。特定の実施形態において、Yは、−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、Yは、−CH3である。特定の実施形態において、Yは、−CH2CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)2CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)3CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)4CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)5CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)6CH3である。特定の実施形態において、Yは、−(CH2)7CH3である。]
[0104] 上記で一般的に記載されるように、上記R5基は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから独立して選択され、ここでR5は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されている。特定の実施形態において、R5は、Hである。特定の実施形態において、R5は、アルキルである。特定の実施形態において、R5は、−CH3である。特定の実施形態において、R5は、−CH2CH3である。特定の実施形態において、R5は、−(CH2)2CH3である。特定の実施形態において、R5は、アリールである。特定の実施形態において、R5は、アルケニルである。特定の実施形態において、R5は、アルキニルである。特定の実施形態において、R5は、1個のR7基で置換されている。特定の実施形態において、R5は、2個のR7基で置換されている。]
[0105] 上記で一般的に記載されるように、上記R6基は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから選択され、ここでR6は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されている。特定の実施形態において、R6は、Hである。特定の実施形態において、R6は、アルキルである。特定の実施形態において、R6は、アルキルである。特定の実施形態において、R6は、−CH3である。特定の実施形態において、R6は、−CH2CH3である。特定の実施形態において、R6は、−(CH2)2CH3である。特定の実施形態において、R6は、アリールである。特定の実施形態において、R6は、アルケニルである。特定の実施形態において、R6は、アルキニルである。特定の実施形態において、R6は、環式ラジカルである。特定の実施形態において、R6は、1個のR7基で置換されている。特定の実施形態において、R6は、2個のR7基で置換されている。]
[0106] 上記で一般的に記載されるように、上記R2基は、1個以上のR7基で置換された脂肪族基である。特定の実施形態において、R2は、1個のR7基で置換された脂肪族基である。特定の実施形態において、R2は、2個のR7基で置換された脂肪族基である。特定の実施形態において、R2は、10〜25個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基である。特定の実施形態において、R2は、10〜25個の炭素原子および1個以上の二重結合を有する、直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル基である。特定の実施形態において、R2は、]
[0107] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0108] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0109] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0110] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0111] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0112] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0113] である。特定の実施形態において、R2は、]
[0114] である。特定の実施形態において、R2は、任意の異性形態において]
[0115] であり、必要に応じて、1個以上のR7基で置換されている。]
[0116] 上記で一般的に記載されるように、式Iの上記R3基は、アルコキシ、アミノアルキル、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されている。]
[0117] 特定の実施形態において、R3は、アルコキシである。特定の実施形態において、R3は、アミノアルキルである。特定の実施形態において、R3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されたアルキル基である。特定の実施形態において、R3は、−CH3である。特定の実施形態において、R3は、−CH2CH3である。特定の実施形態において、R3は、−(CH2)2CH3である。特定の実施形態において、R3は、アリールである。特定の実施形態において、R3は、アルケニルである。特定の実施形態において、R3は、アルキニルである。特定の実施形態において、R3は、環式ラジカルである。特定の実施形態において、R3は、1個のR7基で置換されている。特定の実施形態において、R3は、2個のR7基で置換されている。特定の実施形態において、R3は、−OC(CH3)3である。特定の実施形態において、R3は、フェニルである。特定の実施形態において、R3は、−(CH2)2C(O)OHである。特定の実施形態において、R3は、−CH(CH3)NHC(O)CH3である。]
[0118] 上記で一般的に記載されるように、式Iの上記R4基は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR4は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されている。]
[0119] 特定の実施形態において、R4は、Hである。特定の実施形態において、R4は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されたアルキル基である。特定の実施形態において、R4は、−CH3である。特定の実施形態において、R4は、−CH2CH3である。特定の実施形態において、R4は、−CH2)2CH3である。特定の実施形態において、R4は、アリールである。特定の実施形態において、R4は、アルケニルである。特定の実施形態において、R4は、アルキニルである。特定の実施形態において、R4は、環式ラジカルである。特定の実施形態において、R4は、1個のR7基で置換されている。特定の実施形態において、R4は、2個のR7基で置換されている。]
[0120] 上記で一般的に記載されるように、式Iの上記R7基は、−NHC(=O)−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルケニル、−(C1−C8)アルキニル、フェニル、−(C2−C5)ヘテロアリール、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルキル、−O−(C1−C8)アルキル、−O−(C1−C8)アルケニル、−O−(C1−C8)アルキニル、−O−フェニル、−CN、−OH、オキソ、ハロ、−C(=O)OH、−C(=O)ハロ、−OC(=O)ハロ、−CF3、N3、NO2、−NH2、−NH((C1−C8)アルキル)、−N((C1−C8)アルキル)2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)2、−C(=O)NH2、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−C(=O)NH(フェニル)、−C(=O)N(フェニル)2、−OC(=O)NH2、−NHOH、−NOH((C1−C8)アルキル)、−NOH(フェニル)、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−OC(=O)NH(フェニル)、−OC(=O)N(フェニル)2、−CHO、−CO((C1−C8)アルキル)、−CO(フェニル)、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)、−C(=O)O(フェニル)、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)(フェニル)、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)O(フェニル)、−S−(C1−C8)アルキル、−S−(C1−C8)アルケニル、−S−(C1−C8)アルキニル、および−S−フェニル、−SC(=O)2−フェニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル)、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(フェニル)、もしくは−(CH2)nN(フェニル)2である。]
[0121] 特定の実施形態において、R7は、−NHC(=O)−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−(C1−C8)アルケニルである。特定の実施形態において、R7は、−(C1−C8)アルキニルである。特定の実施形態において、R7は、フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−(C2−C5)ヘテロアリールである。特定の実施形態において、R7は、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキルである。特定の実施形態において、R7は、−(C3−C7)シクロアルキルである。特定の実施形態において、R7は、−O−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−O−(C1−C8)アルケニルである。特定の実施形態において、R7は、−O−(C1−C8)アルキニルである。特定の実施形態において、R7は、−O−フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−CNである。特定の実施形態において、R7は、−OHである。特定の実施形態において、R7は、オキソである。特定の実施形態において、R7は、ハロである。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)OHである。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)ハロである。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)ハロである。特定の実施形態において、R7は、−CF3である。特定の実施形態において、R7は、N3である。特定の実施形態において、R7は、NO2である。特定の実施形態において、R7は、−NH2である。特定の実施形態において、R7は、−NH((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−N((C1−C8)アルキル)2である。特定の実施形態において、R7は、−NH(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−N(フェニル)2である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)NH2である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)NH(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)N(フェニル)2である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)NH2である。特定の実施形態において、R7は、−NHOHである。特定の実施形態において、R7は、−NOH((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−NOH(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)NH(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)N(フェニル)2である。特定の実施形態において、R7は、−CHOである。特定の実施形態において、R7は、−CO((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−CO(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−C(=O)O(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−OC(=O)O(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−S−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−S−(C1−C8)アルケニルである。特定の実施形態において、R7は、−S−(C1−C8)アルキニルである。特定の実施形態において、R7は、−S−フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−SC(=O)2−フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニルである。特定の実施形態において、R7は、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニルである。特定の実施形態において、R7は、−SC(=O)2−フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキルである。特定の実施形態において、R7は、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニルである。特定の実施形態において、R7は、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニルである。特定の実施形態において、R7は、−O−S(=O)2−フェニルである。特定の実施形態において、R7は、−(CH2)nNH2である。特定の実施形態において、R7は、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル)である。特定の実施形態において、R7は、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2である。特定の実施形態において、R7は、−(CH2)nNH(フェニル)である。特定の実施形態において、R7は、−(CH2)nN(フェニル)2である。]
[0122] 上記で一般的に記載されるように、nは、1〜8である。特定の実施形態において、nは1である。特定の実施形態において、nは2である。特定の実施形態において、nは3である。特定の実施形態において、nは4である。特定の実施形態において、nは5である。特定の実施形態において、nは6である。特定の実施形態において、nは7である。特定の実施形態において、nは8である。]
[0123] 例示的な本発明の化合物は、以下の表Iに示される]
[0124] 特定の実施形態において、本発明は、上記表1に示される任意の化合物、もしくはその薬学的に受容可能な塩を提供する。]
[0125] さらなる例示的な本発明の化合物は、以下の表2に示される。]
[0126] ]
[0127] ]
[0128] ]
[0129] ]
[0130] 本発明の化合物は、式Iおよび/もしくはIaの鏡像異性体、ジアステレオマー、および二重結合異性体を含む。]
[0131] 本明細書で開示される化合物(例えば、式Iおよび/もしくはIaの化合物)は、種々の有用な形態のうちのいずれかにおいて(例えば、薬学的に受容可能な塩として、特定の結晶形態としてなど)、本発明に従って提供され得る。いくつかの実施形態において、このような化合物のプロドラッグが、提供される。種々の形態のプロドラッグが、当該分野で公知であり、例えば、Bundgaard(編),Design of Prodrugs,Elsevier(1985);Widderら(編),Methodsin Enzymology,vol.4,Academic Press(1985);Kgrogsgaard−Larsenら(編);「Design and Application of Prodrugs」,Textbook of Drug Design and Development,Chapter 5,113−191(1991);Bundgaardら,Journal of Drug Delivery Reviews,8:1−38(1992);Bundgaardら,J.Pharmaceutical Sciences,77:285以下参照(1988);およびHiguchi and Stella(編),Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society(1975)に議論されている。]
[0132] 本発明の化合物は、1つ以上のキラル中心および/もしくは二重結合を含み得る。別段示されなければ、本明細書で示される構造はまた、上記構造の全ての異性体(例えば、二重結合異性体、鏡像異性体形態、ジアステレオマー形態、および幾何異性形態(もしくは配座形態));例えば、各不斉中心に対してR配置およびS配置、Z二重結合異性体およびE二重結合異性体、ならびにZ配座異性体およびE配座異性体を含むことを意味する。従って、本発明の化合物の単一の立体科学的異性体混合物、ならびに鏡像異性体混合物、ジアステレオマー混合物、および幾何異性体混合物(もしくは配座異性体混合物)は、本発明の範囲内である。別段示されなければ、本発明の化合物の全ての互変異形態は、異なる互変異体もしくは互変異体の混合物かに関わらず、本発明の範囲内である。]
[0133] 別段示されなければ、本明細書で示される化学構造は、化合物のラセミ形態、ならびに全ての鏡像異性体および立体異性体(すなわち、両方とも、立体異性的に純粋な(例えば、幾何異性的に純粋な、鏡像異性的に純粋な、もしくはジアステレオマー的に純粋な)形態ならびに鏡像異性体混合物および立体異性的混合物)を包含し得る。]
[0134] 化合物は、特定のキラル中心に関して、化合物が約90% ee(鏡像異性体的に過剰)もしくはそれ以上、好ましくは、95% ee以上である場合に、キラル中心に対して光学的に活性なまたは鏡像異性体的に純粋な(すなわち、実質的にR形態もしくは実質的にS形態)とみなされる。化合物は、化合物が、約80% eeより高い、好ましくは、約_より高い鏡像異性的過剰を有する場合、鏡像異性的に富化された形態にあるとみなされる。本明細書で使用される場合、ラセミ混合物は、分子中の全てのキラル中心に対して、約50%の一方の鏡像異性体および約50%のその対応する鏡像異性体を意味する。従って、本発明の化合物は、全ての鏡像異性的に純粋な、鏡像異性的に富化された、ラセミ混合物を包含し得る。]
[0135] 鏡像異性的および立体異性的混合物は、それらの成分である鏡像異性体もしくは立体異性体に、周知の方法(例えば、キラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩複合体としての化合物の結晶化、あるいはキラル溶媒中での化合物の結晶化、または化合物、その前駆体もしくはその誘導体の酵素的分離)によって、分離され得る。鏡像異性体および立体異性体はまた、立体異性的にもしくは鏡像異性的に純粋な中間体、試薬、および触媒から、周知の非対称合成法によって得られ得る。]
[0136] さらに、別段示されない限り、本明細書で示される構造はまた、1個以上の同位体的に富化された原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことが意味される。例えば、化合物は、重水素もしくはトリチウムによる水素の置換、または13C富化炭素もしくは14C富化炭素による炭素の置換を含む、本発明の構造を有し、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、もしくは本発明に従う治療剤として、有用である。いくつかの実施形態において、式Iおよび/もしくはIaの上記R1基は、1個以上の重水素原子を含む。異性形態の混合物は、当業者に公知である技術(カラムクロマトグラフィーが挙げられるが、これに限定されない)によって、分離および/もしくは精製され得る。]
[0137] 特定の実施形態において、提供される化合物は、Gタンパク質シグナル伝達カスケードを調節する。特定の実施形態において、提供される化合物は、炎症を阻害する。特定の実施形態において、提供される化合物の活性は、種々のインビボもしくはインビトロのアッセイを使用して、特徴付けられ得る。例えば、提供される化合物が炎症を阻害する能力が、例えば、実施例15において記載されるように、例えば、浮腫、紅斑、および/もしくはミエロペルオキシダーゼ(「MPO」)の阻害を評価するアッセイを使用して、評価され得る。]
[0138] 特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.8mg/20μLの用量において提供される場合に、これらが少なくとも約30%、35%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは95%の、浮腫アッセイにおける%阻害を示す場合に、炎症のインヒビターであるとみなされる。特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.2mg/20μLの用量で提供される場合に、これらが少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、もしくは80%の、浮腫アッセイにおける%阻害を示す場合、炎症のインヒビターであるとみなされる。]
[0139] 特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.8mg/20μLの用量で提供される場合、これらが少なくとも約25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは95%の紅斑アッセイにおける%阻害を示す場合に、炎症のインヒビターであるとみなされる。特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.2mg/20μLの用量において提供される場合、これらが少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、もしくは95%の、紅斑アッセイにおける%阻害を示す場合に、炎症のインヒビターであるとみなされる。]
[0140] 特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.8mg/20μLの用量で提供される場合、これらが少なくとも約60%、70%、80%、90%、もしくは95%の、MPOアッセイにおける%阻害を示す場合に、炎症のインヒビターであるとみなされる。特定の実施形態において、提供される化合物は、例えば、0.2mg/20μLの用量で提供される場合、これらが少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、60%、70%、もしくは80%の、MPOアッセイにおける%阻害を示す場合に、炎症のインヒビターであるとみなされる。]
[0141] (2.合成法)
本発明は、本明細書で提供される化合物を調製するための方法を提供する。当業者によって認識されるように、本明細書で記載される合成法は、本発明の範囲から逸脱することなく改変され得る。例えば、異なる出発物質および/もしくは異なる試薬が、本発明の合成法において使用され得る。]
[0142] 例示的な合成法は、スキーム1〜5において例示される。化合物および中間体を調製するために有用な出発物質は、従って、市販されているか、または公知の合成法および試薬を使用して、市販の物質から調製され得る。]
[0143] 本明細書で利用される保護基は、代表的には、一般に、最終治療用化合物において見いだされない可能性があるが、化学的操作の過程において変化させられ得る基を保護するために、上記合成のある段階で意図的に導入され得る基を示す。このような保護基は、上記合成の後の段階で、除去され得るかもしくは所望の基に変換され得、このような保護基を有する化合物は、従って、化学的中間体(いくつかの誘導体はまた、生物学的活性を示すが)として主に重要であり得る。従って、上記保護基の正確な構造は、重要ではない。このような保護基の形成および除去のための多くの反応が、多くの標準的な研究において記載されている(例えば、「Protective Groups in Organic Chemistry」,Plenum Press,London and New York,1973;Greene,Th.W.「Protective Groups in Organic Synthesis」,Wiley,New York,1981;「The Peptides」,Vol.I,Schroder and Lubke,Academic Press,London and New York,1965;「Methoden der organischen Chemie」,Houben−Weyl,4th Edition,Vol.15/I,Georg Thieme Verlag,Stuttgart 1974(これらの開示は、本明細書に参考として援用される)を含む)。]
[0144] 以下のスキーム1は、式Iおよび/もしくはIaの化合物:]
[0145] の一般適合性のための一般的方法論を例示し、
Zは、−S−、−O−、−Se−、−S(O)−、−SO2−、もしくは−NH−であり;
R1は、ヘテロアリール基、または以下:]
[0146] から選択される部分であり、ここで少なくとも1個のR5基はHであり、そして
R5は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから独立して選択され、ここでR5は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
R6は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR6は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
Yは、H、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、−NHCH3、もしくは−(C1−C8)アルキルから選択され;
R2は、1個以上のR7基で置換された脂肪族基であり;
R3は、アルコキシ、アミノアルキル、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;
R4は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR4は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;そして
R7は、−NHC(=O)(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルケニル、−(C1−C8)アルキニル、フェニル、−(C2−C5)ヘテロアリール、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルキル、−O−(C1−C8)アルキル、−O−(C1−C8)アルケニル、−O−(C1−C8)アルキニル、−O−フェニル、−CN、−OH、オキソ、ハロ、−C(=O)OH、−COハロ、−OC(=O)ハロ、−CF3、N3、NO2、−NH2、−NH((C1−C8)アルキル)、−N((C1−C8)アルキル)2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)2、−C(=O)NH2、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−C(=O)NH(フェニル)、−C(=O)N(フェニル)2、−OC(=O)NH2、−NHOH、−NOH((C1−C8)アルキル)、−NOH(フェニル)、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−OC(=O)NH(フェニル)、=OC(=O)N(フェニル)2、−CHO、−CO((C1−C8)アルキル)、−CO(フェニル)、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)、−C(=O)O(フェニル)、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)(フェニル)、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)O(フェニル)、−S−(C1−C8)アルキル、−S−(C1−C8)アルケニル、−S−(C1−C8)アルキニル、および−S−フェニル、−SC(=O)2−フェニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−SC(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル)、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(フェニル)、もしくは−(CH2)nN(フェニル)2であり、ここでnは、1〜8である。]
[0147] 特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下のスキーム1において示されるように調製される:
スキーム1]
[0148] 式Iおよび/もしくはIaの化合物を合成する一方法において、化合物20は、適切な条件下でカップリング剤を使用することによって、R1シントンにカップリングされ得る。例えば、一実施形態において、化合物20は、M.P.Cava and M.I.Levinson,Tetrahedron,1985,41,5061−5087;Rachita and Slough,Tetrahedron Letters,1993,34,6821−24;Ishizukaら,Synthesis,2000,784−88;Johnson and Widlanski,Tetrahedron Letters,42,3677−79;Ishizukaら,Synthesis,2000,784−88;Kumarら,JOC,1996,4462−65,Koguroら,Synthesis,1998,910−914;およびRacaneら,Monatschefte fur Chemie,2006,137,1571−1577(これら参考文献は、本明細書に参考として援用される)に記載される方法および試薬を適合させることによって、上記R1シントンにカップリングされ得る。]
[0149] 適切なカルボン酸カップリング剤としては、−O−(7−アザベンゾトリアゾール−l-イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、(ベンゾトリアゾール−l-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−l-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)が挙げられる。]
[0150] 上記生成物Iは、周知の方法(例えば、クロマトグラフィー)に従って精製され得、上記生成物は、低分離能質量分析法およびNMRによって分析され得る。]
[0151] 特定の実施形態において、R1が芳香族複素環式基である場合、式Iおよび/もしくはIaの化合物は、以下のスキーム2の方法に従って調製され得る。]
[0152] スキーム2]
[0153] 1つの例示的方法において、化合物は、Kimら Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 14(2004)4651−4、もしくはMoulinら Synthesis−Stuttgart 17(2007)2667−73(これらは、本明細書に参考として援用される)に記載される合成法を適合させることによって、上記複素環式シントンと反応させられ得る。上記R3基は、スキーム3に示されるように付加されて、式Iおよび/もしくはIaの化合物を生じる。]
[0154] 適切なR1基の例は、以下に示される。これらは、シントン(例えば、NaN3、TMSなど)と一緒に作製され得る。特定の実施形態において、上記R1基は、以下から選択される:]
[0155] ]
[0156] 特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下のスキーム3に示されるように調製される。]
[0157] スキーム3]
[0158] 化合物20は、スキーム3に示される方法に従って調製され得、ここでMは、金属(例えば、NaもしくはK)であり得、Lは、脱離基(例えば、ClもしくはOC(=O)R3)である。この反応は、攪拌しながら、5℃において例えば、塩基としてのK2CO3を含む溶媒としてのTHF中で行われ得る。]
[0159] 特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下のスキーム4に示されるように調製される。]
[0160] スキーム4]
[0161] C10〜C25のR2基は、スキーム4の方法に従って添加され得る。ここでMは、金属(例えば、NaもしくはK)であり得、Lは、適切な脱離基(例えば、BrもしくはCl)である。]
[0162] 例えば、ファルネソールは、塩基の存在下での0.5当量のPBr3との反応によって、対応するファルネシルブロミドへと変換され得、0℃において1時間にわたって攪拌され得る。同じ方法が、もしくはPCl3で代用して、アルコールから(例えば、フィトール、もしくはゲラニルゲラニオールから)出発する活性化脂質を生成するために使用され得る。]
[0163] システインヒドロクロリド、セレノシステイン、およびチオールもしくはセレノールを含む関連化合物の誘導体は、塩基としてのK2CO3を含む溶媒としてのエタノール中で、室温において3時間にわたって攪拌しながら、臭素化もしくは塩素化脂質と反応させられ得る。]
[0164] 特定の実施形態において、R1が]
[0165] である場合、式Iおよび/もしくはIaの化合物は、以下のスキーム5の方法に従って調製され得る。]
[0166] スキーム5]
[0167] N−アセチル−S−ファルネシル−L−システインは、適切な塩基および適切なカップリング剤で処理され、続いて、置換されたヒドラジンが添加され、式Iおよび/もしくはIaの化合物を形成する。特定の実施形態において、使用される上記適切な塩基は、トリエチルアミンである。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)である。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)である。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、ピリジンである。例示的なカルボン酸カップリング剤としては、以下が挙げられ得るが、これらに限定されない:2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1-イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、(ベンゾトリアゾール−l-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−l-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)。特定の実施形態において、上記適切なカルボン酸カップリング剤は、HATUである。上記反応は、代表的には、式Iおよび/もしくはIaの化合物を形成するために、適切な溶媒中で行われる。特定の実施形態において、上記適切な溶媒は、極性の非プロトン性溶媒の混合物である。特定の実施形態において、単独で使用されようが、混合物の一部として使用されようが、上記極性の非プロトン性溶媒としては、DMF、DCM、NMP、THF、ジオキサン、グライム、ジグライム、ジクロロエタンなどが挙げられる。]
[0168] 特定の実施形態において、R1が]
[0169] である場合、式Iおよび/もしくはIaの化合物は、以下のスキーム6の方法に従って調製され得る。]
[0170] スキーム6]
[0171] N−アセチル−S−ファルネシル−L−システインは、適切な塩基および適切なカップリング剤で処理され、続いて、ヒドロキシルアミンが添加されて、式Iおよび/もしくはIaの化合物を形成する。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、トリエチルアミンである。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)である。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)である。特定の実施形態において、上記使用される適切な塩基は、ピリジンである。例示的なカルボン酸カップリング剤としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1-イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、(ベンゾトリアゾール−l-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBop)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)/1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、およびN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾール−l-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)。特定の実施形態において、上記適切なカルボン酸カップリング剤は、HATUである。上記反応は、代表的には、式Iおよび/もしくはIaの化合物を形成するために、適切な溶媒中で行われる。特定の実施形態において、上記適切な溶媒は、極性の非プロトン性溶媒の混合物である。特定の実施形態において、単独で使用されようが、混合物の一部として使用されようが、上記極性の非プロトン性溶媒としては、DMF、DCM、NMP、THF、ジオキサン、グライム、ジグライム、ジクロロエタンなどが挙げられる。]
[0172] 上記スキームおよび/もしくは工程において、上記種々の式のR1、R2、R3、R4、M、L、ML、YおよびZ基は、本明細書で記載されるとおりである。]
[0173] (3.使用)
本明細書で記載される場合、本発明は、Gタンパク質シグナル伝達カスケードを調節するプロテインインヒビターが、ある役割を果たすことが公知である1つ以上の疾患を処置するか、またはこれらの重篤度を軽減することに関する。具体的には、本発明は、炎症(急性もしくは慢性)、炎症性疾患もしくは障害(例えば、喘息、自己免疫疾患、およびCOPD(気腫、慢性気管支炎および末梢気道疾患などを含む))、免疫系の炎症応答、皮膚疾患(例えば、酒さ、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、乾癬に罹患している患者についての急性皮膚刺激を軽減する)、過敏性腸症候群(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎など)、およびパーキンソン病から選択される炎症性疾患もしくは障害を処置するか、またはこれらの重篤度を軽減するための方法に関し、ここで上記方法は、患者に、本発明の組成物を投与する工程を包含する。]
[0174] 特定の実施形態において、提供される本発明の化合物は、好中球、マクロファージおよび血小板においてGタンパク質もしくはGPCRによって媒介される炎症応答を効率的に阻害し得る。従って、提供される化合物は、浮腫、紅斑およびミエロペルオキシダーゼのインヒビターであり、従って、本明細書で記載される炎症性疾患もしくは障害と関連する1つ以上の障害を処置するために有用である。特に、本発明は、特定の化合物が、同じクラスの他の化合物より優れたインビボ活性を有するという知見を包含する。例えば、化合物A、化合物B、化合物C、化合物D、化合物E、および化合物Fは、浮腫阻害、紅斑阻害およびMPO(ミエロペルオキシダーゼ)阻害を示す。従って、このような化合物は、1つ以上の炎症性疾患もしくは障害に罹患しているかもしくはこれらに対して感受性がある被験体に投与される。]
[0175] 特定の実施形態において、炎症性疾患もしくは障害の処置は、コルチコステロイドもしくはNSAIDの副作用を有することなく、化合物を使用して達成される。]
[0176] 特定の実施形態において、このような化合物は、インビトロで投与される。特定の実施形態において、このような化合物は、インビボで投与される。]
[0177] 本発明の別の局面は、提供される化合物の有効量を投与することによって、炎症を処置、予防もしくは緩和するための方法に関する。]
[0178] いくつかの実施形態において、1種以上の本発明の化合物は、単独で、もしくは1種以上の他の薬学的に活性な薬剤と一緒に、皮膚を白くするために使用される。いくつかのこのような実施形態において、上記化合物は、局所的に適用される。]
[0179] 一般に、患者に投与される本発明の提供される化合物の実際の量は、適応症の重篤度およびタイプ、投与様式、使用される特定の化合物、使用される処方、および所望の応答に依存して変動する。]
[0180] 処置の用量は、前述の手段もしくは任意の他の当該分野で公知の手段による、所望の治療効果をもたらすに十分な量の投与である。従って、有効量は、所望の効果を(特異的に抗炎症効果を、を含む)誘導するに十分である、本発明の提供される化合物(もしくは提供される化合物の混合物)または本発明の薬学的組成物の量を含む。]
[0181] 一般に、本発明の提供される化合物は、非常に活性である。例えば、提供される化合物は、選択される、特定の提供される化合物、所望の治療応答、投与経路、処方、および当業者に公知の他の要因に依存して、約10μg/kg〜約50mg/kg 体重において投与され得る。]
[0182] (4.組成物および処方物)
本発明の化合物は、1種以上の薬学的に受容可能なキャリア(賦形剤(例えば、希釈剤、キャリアなど)、および所望され得る場合、添加剤(例えば、安定化剤、保存剤、可溶化剤、緩衝化剤など)が挙げられるが、これらに限定されない)と一緒に、本明細書で記載される少なくとも1種の化合物とともに、薬学的組成物へと処方され得る。]
[0183] 特定の実施形態において、本発明は、化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を提供する。上記キャリアは、液体処方物であり得、好ましくは、緩衝化された等張性の水溶液である。薬学的に受容可能なキャリアはまた、本明細書以降で記載されるように、賦形剤(例えば、希釈剤、キャリアなど)、および添加剤(例えば、安定化剤、保存剤、可溶化剤、緩衝化剤など)であり得る。]
[0184] 処方賦形剤としては、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシアガム、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムが挙げられ得るが、これらに限定されない。注射もしくは他の液体投与処方物について、少なくとも1種以上の緩衝化成分を含む水が好ましく、安定化剤、保存剤および可溶化剤がまた、使用され得る。固体投与処方物について、種々の濃化剤、充填剤、増量剤およびキャリア添加剤のうちのいずれかが、使用され得る(例えば、デンプン、糖、脂肪酸など)。局所投与処方物について、種々のクリーム剤、軟膏剤、ゲル、ローション剤などのうちのいずれかが使用され得る。大部分の薬学的処方物について、非活性成分が、重量もしくは容積で調製物の大部分を構成し得る。薬学適所放物について、種々の測定される放出、遅延放出もしくは時間放出処方物および添加剤のうちのいずれかが使用され得、その結果、上記投与量が、一定期間にわたって本発明の化合物の送達をもたらすように処方され得ることもまた、企図される。例えば、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/もしくは他のセルロース賦形剤は、特に、皮下注射および筋肉内注射による投与のために時間放出もしくは遅延放出処方物を提供するために含まれ得る。]
[0185] 本明細書で記載される化合物は、従来の薬学的調合技術に従って、薬学的キャリアと混合して、活性成分として合わされ得る。上記キャリアは、投与に望まれる調製物の形態(例えば、経口、局所、非経口(静脈内を含む)、尿道、膣、鼻、表皮、経皮、肺、深部肺、吸入、口内、舌下など)に依存して、広く種々の形態をとり得る。経口投与形態のために本発明の組成物を調製するにあたって、通常の薬学的媒体のうちのいずれかが使用され得る(例えば、経口液体調製物(例えば、懸濁物、エリキシル剤および液剤)の場合において例えば、水、グリコール、油、アルコール、矯味矯臭剤、保存剤、着色剤など;または経口固体調製物(例えば、散剤、硬質および軟質のカプセル剤および錠剤)の場合において、キャリア(例えば、デンプン、糖、微結晶性セルロース、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤など)。]
[0186] 錠剤およびカプセル剤は、有利な経口投与単位形態を代表し得る。望ましい場合、本発明の化合物を含む組成物は、標準的な水性および非水性の技術によってコーティングされ得る。活性化合物の量は、有効な投与量が得られるようなものである。別の実施形態において、舌下用の薬学的組成物が使用され得る(例えば、シート、ウェハ、錠剤など)。上記活性化合物はまた、例えば、液滴もしくはスプレーによるように、鼻内に投与され得る。]
[0187] 上記錠剤、丸剤、カプセル剤などはまた、結合剤(例えば、トラガカントガム、アカシアガム、コーンスターチもしくはゼラチン);賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム);崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプンもしくはアルギン酸);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);および甘味剤(例えば、スクロース、ラクトースもしくはサッカリン)を含み得る。投与単位形態がカプセル剤である場合、それは、上記タイプの物質に加えて、液体キャリア(例えば、脂肪油)を含み得る。]
[0188] 本発明の化合物はまた、非経口的に投与され得る。活性ペプチドの溶液もしくは懸濁物が、界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と適切に混合された水中に調製され得る。分散物がまた調製され得る(例えば、グリセロール、液体ポリ悦連グリコールおよびこれらの油中の混合物中の分散物)。これら調製物は、必要に応じて、微生物の増殖を防止するために保存剤を含み得る。凍結乾燥した単一の単位処方物がまた、利用され得、これは、投与直前に、例えば、生理食塩水で再構成される。]
[0189] 注射用途に適した薬学的形態は、滅菌注射用溶液もしくは分散物の即座の調製のために、例えば、滅菌水溶液もしくは分散物および滅菌散剤(例えば、凍結乾燥処方物)、が挙げられ得るが、これらに限定されない。上記形態は無菌であり得、そしてシリンジによって投与され得る程度まで、液体でなければならない。上記形態は、製造および投与の条件下で安定でなければならず、微生物(例えば、細菌および真菌)の汚染作用に対して保護され得る。上記キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールもしくは液体ポリエチレングリコール)、これらの適切な混合物、および植物性油を含む、溶媒もしくは分散媒体であり得る。]
[0190] 水溶液中で、本発明の化合物が、生理食塩水、酢酸緩衝化剤、リン酸緩衝化剤、クエン酸緩衝化剤、酢酸緩衝化剤もしくは他の緩衝化剤によって、適切に緩衝化され得る場合、これは、任意の生理的に受容可能なpH、一般に、約pH4〜約pH7において存在し得る。緩衝化剤の組み合わせはまた、使用され得る(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水、生理食塩水および酢酸緩衝液など)。生理食塩水の場合において、0.9%生理食塩水溶液が、使用され得る。酢酸、リン酸、クエン酸、酢酸などの場合において、50mM溶液が使用され得る。緩衝化剤に加えて、適切な保存剤が、細菌および他の微生物増殖を防止するために、使用され得る。使用され得る1つのこのような保存剤は、0.05%塩化ベンザルコニウムである。]
[0191] 本発明の化合物は、乾燥されたかつ粒状形態において投与され得る。好ましい実施形態において、上記粒子は、約0.5〜6.0μmの間であり、その結果、上記粒子は、上記肺表面に沈澱し、はき出されないように十分な質量を有するが、肺に達する前に、気道の表面に沈着しないように十分小さい。種々の異なる技術のうちのいずれかが、乾燥粉末微粒子を作製するために使用され得、微小粉砕、スプレー乾燥および急速な凍結エアロゾル、続いて凍結乾燥が挙げられるが、これらに限定されない。微粒子とともに、本発明の化合物は、深部肺に沈着させられ得、それによって、血流へと迅速かつ十分な吸収を提供し得る。さらに、ときおり、経皮送達、鼻送達もしくは経口粘膜送達経路の場合であるように、このようなアプローチを用いて、浸透増強剤は必要とされない。種々の吸入剤のうちのいずれかが使用され得、プロペラントベースのエアロゾル、ネブライザ、単一用量乾燥散剤吸入器および複数用量乾燥散剤吸入器が挙げられるが、これらに限定されない。現在の使用に一般的なデバイスとしては、喘息処置、慢性閉塞性肺疾患などのための医薬を送達するために使用され得る用量計量吸入器が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいデバイスとしては、常に約6.0μm未満である粒径を有する微細散剤の霧(cloud)を形成するように設計された、乾燥散剤吸入器が挙げられる。]
[0192] 粒径(例えば、平均サイズ分布)は、作製方法によって制御され得る。微小粉砕については、上記粉砕ヘッドの大きさ、ローター速度、処理速度などが、上記粒径を制御し得る。スプレー乾燥については、ノズルサイズ、流速、ドライヤー加熱などが、粒径を制御し得る。迅速な凍結エアロゾル、続いて凍結乾燥によって作製することについたは、ノズルサイズ、流速、エアロゾル化溶液の濃度などが、上記粒径を制御し得る。これらパラメーターおよび他のものは、上記粒径を制御するために使用され得る。]
[0193] 本発明の化合物は、時間放出処方物の、例えば、臀筋もしくは三角筋における、注射、代表的には、深部筋肉内注射によって、治療的に投与され得る。一実施形態において、化合物は、PEG(例えば、ポリ(エチレングリコール)3350)、および必要に応じて、1種以上のさらなる賦形剤および保存剤(塩、ポリソルベート80、水酸化ナトリウムもしくは塩酸のような賦形剤が挙げられるが、これらに限定されない)で処方されて、pHを調節し得るなど。別の実施形態において、化合物は、ポリ(オルトエステル)で処方され、これは、ポリマー骨格中の乳酸の種々の割合のうちのいずれか、および必用に応じて1種以上のさらなる賦形剤を有する自己触媒化ポリ(オルトエステル)であり得る。一実施形態において、ポリ(D,L−ラクチド−co−グリコリド)ポリマー(PLGAポリマー)が使用され、好ましくは、親水性末端基を有するPLGAポリマー(例えば、Boehringer Ingelheim,Inc.(Ingelheim,Germany)のPLGA RG502H)が使用される。]
[0194] 処方物は、例えば、適切な溶媒(例えば、メタノール)中で化合物と、塩化メチレン中のPLGAの溶液とを合わせ、そこに、反応器中の適切な混合条件下で、ポリビニルアルコールの連続相溶液を添加することによって、作製され得る。一般に、多くの注射用および生分解性ポリマー(これらはまた、ポリマーに対する接着剤であり得る)のうちのいずれかが、時間放出注射用処方物中で使用され得る。米国特許第4,938,763号、同第6,432,438号、および同第6,673,767号、ならびにそこに開示される処方物の生分解性ポリマーおよび方法の教示は、本明細書に参考として援用される。上記処方物は、化合物の濃度および量、上記ポリマーの生分解速度、および当業者に公知の他の要因に依存して、1週間に1回、1ヶ月に1回もしくは他の周期的なベースで注射が必要とされるようなものであり得る。]
[0195] (5.投与経路)
本発明の化合物および/もしくは組成物は、経口投与、局所投与、鼻腔投与、もしくは非経口投与に適している。注射によって投与される場合、上記注射は、静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内もしくは当該分野で公知の他の手段であり得る。化合物は、当該分野で公知の任意の手段(錠剤、カプセル剤、カプレット剤、懸濁物、散剤、凍結乾燥調製物、坐剤、点眼剤、皮膚パッチ、経口用可溶性処方物、スプレー、エアロゾルなどとしての処方物が挙げられるが、これらに限定されない)によって処方され得、緩衝化剤、結合剤、賦形剤、安定化剤、抗酸化剤および当該分野で公知の他の薬剤と混合されかつ処方され得る。一般に、上記化合物が不応脾細胞相を横断して導入される任意の投与経路が、使用され得る。従って、投与手段としては、粘膜を通じた投与、口内投与、経口投与、皮膚投与、吸入投与、肺投与、鼻腔投与、尿道投与、膣投与などが挙げられる。]
[0196] 本発明の化合物は、時間放出注射用処方物によって投与され得、このような化合物は、PEG、ポリ(オルトエステル)もしくはPLGAポリマーを含む処方物中に存在し得る。別の局面において、化合物は、皮下送達(連続的もしくは間欠性のいずれか)を提供する自動化送達デバイスによって投与され得る。前述の方法および処方物のうちのいずれかは、慢性状態もしくは症状(慢性鬱血性心不全および特に慢性非代償性鬱血性心不全が挙げられるが、これらに限定されない)の処置に適用可能であり得る。]
[0197] 本発明の化合物はまた、経皮投与によって(上記送達(装置が挙げられるが、米国特許出願公開第2006/0034903号に開示される方法に限定されない)によって、を含む)投与され得る。同様に、そこで開示される上記ヒドロゲル処方物および固体状態の処方物が、上記化合物との使用に適合され得る。]
[0198] (6.投与量:治療上有効な量)
患者に投与される化合物の実際の量は、適応症の重篤度およびタイプ、投与様式、使用される特定の化合物、使用される処方物、および所望の応答に依存して変動する。]
[0199] 処置のための投与量は、前述の手段もしくは当該分野で公知の任意の他の方法のいずれかによる、所望の治療効果をもたらすに十分な量の投与である。従って、治療上有効な量は、所望の効果(抗炎症効果が上げられるが、これらに限定されない)を誘導するに十分な、化合物もしくは薬学的組成物の量であり得る。当業者は、治療上有効な量が、単一用量もしくは複数用量によって投与され得、そして本明細書で提供される組成物が、治療上有効な量の単位用量を含み得ることを認識する。]
[0200] 一般に、提供される化合物は、非常に活性である。例えば、化合物は、選択される特定の化合物、所望の治療応答、投与経路、処方物および当業者に公知の他の要因に依存して、約10μg/kg〜約50mg/kg 体重において投与され得る。]
[0201] (7.併用療法)
提供される化合物が、他の薬物もしくは治療剤との組み合わせて使用され得ることが企図される。]
[0202] いくつかの実施形態において、本明細書で記載される化合物は、同じ状態、疾患を処置することが意図された1種以上の他の薬剤との組み合わせて投与される。本明細書で使用される場合、特定の疾患、状態を処置するために通常投与されるさらなる治療剤は、「処置されている上記疾患、もしくは状態に適切」であるとして公知である。]
[0203] 例えば、いくつかの実施形態において、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な組成物は、炎症性疾患および/もしくは障害を処置するために他の抗炎症剤との組み合わせて投与される。公知の抗炎症剤の例としては、デキサメタゾン、インドメタシンおよびクロベタゾールが挙げられるが、これらに限定されない。]
[0204] いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、異なる疾患、障害、もしくは状態を処置することが意図された1種以上の他の薬学的に活性な薬剤との組み合わせて投与される。例えば、いくつかの実施形態において、異なる薬学的に活性な薬剤を、異なる生物学的結果を達成するために同時に投与している間に、炎症を軽減するために、本発明の化合物を投与することは望ましい。]
[0205] 一例を挙げると、薬学的に活性な薬剤の経皮投与が、しばしば、送達部位において皮膚刺激を引き起こすことは公知である。事実、上記送達を容易にするために、皮膚刺激剤(例えば、SDS)が、経皮的デバイス(例えば、経皮パッチ)の適用の前もしくはそれと同時に、投与されることは稀ではない。本明細書で記載される化合物の付加、もしくは上記化合物の、別の薬学的に活性な薬剤の経皮的投与との組み合わせにおける同時投与が、上記他の薬学的に活性な薬剤の経皮的投与と関連した炎症および/もしくは刺激を軽減し得ることを、出願人は見いだした。]
[0206] 実際に、出願人は、AFC自体、またはAFCに構造的に関連している他の化合物(すなわち、ポリイソプレニルプロテインインヒビター化合物)の付加もしくは同時投与は、別の薬学的に活性な薬剤の経皮的投与と関連した炎症および/もしくは刺激を同様に軽減し得ることを見いだした。本発明のこの局面に従って使用されるこのようなポリイソプレニルプロテインインヒビター化合物は、米国特許出願公開第2005/0277694号(発明の名称「Topical compositions and methodsfor epithelial−related conditions」に開示されるもの、および/もしくはJ.S.Gordonら,「Topical N−acetyl−S−farnesyl−L−cysteine Inhibits Mouse Skin Inflammation, and Unlike Dexamethasone, its Effects Are Restricted to the Application Site.」 J.Invest Dermatol.2007に開示されるものを含む。有用であり得るなお他のポリイソプレニル−プロテインインヒビター化合物は、米国特許第5,043,268号、同第5,705,528号および同第5,202,456号において開示される。特定の実施形態において、上記ポリイソプレニル−プロテインインヒビター化合物は、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(AFC)である。上記デバイスにおいて使用される上記化合物の量は、多くの要因(デバイスのサイズおよびその放出特性、上記薬学的に活性な薬剤の量および上記デバイスの作用の予測される持続時間が挙げられる)に依存して変動し得る。広くは、上記化合物の量は、約0.1%〜約10% w/vの範囲に及ぶ。]
[0207] 薬学的に活性な薬剤の単一もしくは長期にわたる注射は、薬学的に活性な薬剤(すなわち、刺激剤)の正体に忌諱するかもしくは送達様式に起因するかに関わらず、ときおり炎症を生じ得ることもまた、公知である。本発明は、薬学的に活性な薬剤の単一もしくは長期の注射と関連した炎症を軽減するために、1種以上の本発明の化合物、および/もしくは1種以上の他のポリイソプレニルプロテインインヒビター化合物の同時投与を企図する。これらの場合において、上記ポリイソプレニル−プロテインインヒビターは、局所投与され得、適切な、薬学的に受容可能なキャリア中で処方され得る。例えば、米国特許出願公開第20050277694号を参照のこと。]
[0208] 経皮的もしくは注射によるかに関わらず、送達が皮膚刺激を引き起こし得る例示的な薬学的に活性な薬剤としては、レバドパ(levadopa)、レバドパのプロドラッグ形態、インスリン、エストラジオール、エストロゲン、プロゲステロン、プロゲスチン、プロゲストーゲン、テストステロン、ニコチン、ニトログリセリン、コリンエステラーゼインヒビター、刺激剤、抗鬱剤、および鎮痛剤が挙げられる。]
[0209] 別の例を挙げると、塩基性薬剤(例えば、NaOH)であるか、またはこれを一般に含む特定の薬剤(例えば、縮毛矯正剤(hair relaxant))の適用は、皮膚刺激(例えば、頭皮の刺激および/もしくは炎症)を引き起こし得る。本発明によれば、1種以上の本発明の化合物、および/もしくは1種以上の他のポリイソプレニルプロテインインヒビター化合物は、このような縮毛矯正剤(もしくは他の薬剤)と一緒に投与されて、皮膚刺激および/もしくは炎症を軽減し得る。]
[0210] 本発明は、これら好ましい実施形態に特に関連して詳細に記載されてきたが、他の実施形態は、同じ結果を達成し得る。本発明のバリエーションおよび改変は、当業者に明らかであり、このような改変および等価物を全て網羅することが意図される。上記でおよび/もしくは添付物で引用される全ての参考文献、出願、特許、および公報、ならびに対応する出願の全開示は、本明細書に参考として援用される。]
[0211] 以下の実施例において、特定の例示的実施形態において示されるように、化合物は、以下の一般的手順に従って調製される。上記一般的方法は、本発明の特定の化合物の合成を示すが、以下の一般的方法、および当業者に公知の他の方法は、本明細書で開示されるこれら化合物の各々の全てのクラス、サブクラスおよび種に適用されうることが認識される。]
[0212] 以下の一般的実験手順を、以下に記載される実施例において使用した。プロトン核磁気共鳴(1H NMR)分光法を、Bruker 500MHz分光器で記録し、ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)、メタノール(CD3OD)もしくはクロロホルム(CDCl3)を、1H−NMR溶媒として使用した。重水素化溶媒の残りのプロトン吸収を、内部標準として使用した。全ての1H−NMR化学シフトを、百万分率(ppm)単位でδ値として報告する。分割パターン略語(splitting pattern abbreviation)は、以下のとおりである:s,一重項;d,二重項;t,三重項;q,四重項;br,広い;m,多重項;dd,二重項の二重項;dt,三重項の二重項。HPLC分析を、phenomenex luna C18(2)50×4.6mmカラムを使用して行った。移動相は、2ml/分流速において、最初の2.5分間にわたって0.05%トリフルオロ酢酸を含む60% 水、40%アセトニトリル、続いて、10分間にわたって0.05% TFAを含む100% アセトニトリルへの勾配である。上記溶離液を、214nmにおいて観察する。]
[0213] (実施例)
(実施例1:Tert−ブチル1−(ヒドロキシアミノ)−1−オキソ−3−((2E,6E)−3,7,11−トリメチルドデカ−2,6,10−トリエニルチオ)プロパン−2-イルカルバメート(103)の合成)]
[0214] ファルネシルシステイン(10g,30.7mmol)を、THF(45mL)および炭酸カリウム水溶液(15.4mL,2M)中で激しく攪拌しながら溶解し、5℃へと冷却し、次いで、ジ−tert−ブチルジカーボネート(13.4g,61.4mmol)を、THF(15mL)中の溶液として、さらなる炭酸カリウム水溶液(46.1mL,2M)と交互に、約pH9〜10の間で上記反応混合物を維持するために、添加した。上記添加が完了し、上記pHが安定したら、上記反応系を、連続した攪拌しながら、3時間にわたって室温へと加温した。]
[0215] 上記反応期間の終わりに、上記pHを、1MHCl水溶液を添加することによって約2へと調節し、上記生成物を、酢酸エチル(3×100mL)へと抽出した。上記合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムに対して乾燥させ、上記溶媒を、真空下で除去した。酢酸エチルを使用して、重力濾過によってtert−ブタノールの結晶を除去して、すすいだ。上記溶媒を、再び真空下で除去して、上記生成物(13g)を黄色油状物として得た。]
[0216] 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−((2E,6E)−3,7,11−トリメチルドデカ−2,6,10−トリエニルチオ)プロパン酸(102)を、スキーム1に従って、NH2OHと反応させて、上記生成物103を得た(粘性の黄色油状物,49%収率,HPLC(Phenomenex Luna C18(2) 5μm,100Å,50mm×4.6mm,2ml/分,40%アセトニトリルで2.5分,100% アセトニトリルへの10分間の勾配,214nmで観察):8.45分,>98%純粋。低分解能MS(API−ESPositive):463.4(M+Na)。NMR:1H(CDC13,500MHz):1.33(br s,6H),1.49(br s,9H),1.56(s,6H),1.82−2.01(m,8H),2.71(brs,2H)3.11(brs,2H),4.18(brs,1H),5.01(s,2H),5.13(s,1H),5.31(br s,1H)。]
[0217] (実施例2:固相でのR1についてのカルボン酸でのアシル R3置換した化合物の合成のための一般的手順)
ファルネシルシステイン(FC)を、上記のように(#102)Bocで保護し、次いで、2M炭酸セシウム水溶液でpH7に滴定した。上記セシウム塩を真空下で乾燥させ、次いで、テトラヒドロフラン(THF)ですすいで、乾燥するまで3回エバポレートして、残りの水を除去した。その間に、Merrifield樹脂を、ジクロロメタン(DCM)中で1時間にわたって膨潤させ、次いで、排水し、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)で3回洗浄し、使用直前に排水した。上記乾燥させたFCセシウム塩を、DMF中に再懸濁し、エルレンマイヤーフラスコ中の上記樹脂に添加し、次いで、アルミニウムホイルで覆い、60℃および250RPMにおいて、16時間にわたって振盪インキュベーター中に入れた。]
[0218] 翌日、上記反応系を、上記インキュベーターから外し、全て、吸引しながらフリット化漏斗において、DMFで3回連続して洗浄し、1:1 DMF:水で3回洗浄し、DCMで3回洗浄し、メタノールで3回洗浄した。最終のメタノール洗浄物を除去した後、上記樹脂を、水酸化カリウムペレットに対して、16時間にわたって真空下で乾燥させた。]
[0219] 次いで、上記アミンを、DCM中の50%トリフルオロ酢酸(TFA)との反応によって脱保護した。これを、DCM中で1時間にわたって予め膨潤させた上記樹脂に添加し、通常の大気圧下で30分間にわたって、ロータリーエバポレーターで攪拌した。次いで、上記樹脂を、3部のDCM、3部のメタノール、さらに3部のDCMで連続して洗浄し、最後にさらに3部のメタノール(これらの各々は、膨潤した樹脂の約5倍容積であった)で洗浄した。洗浄後、上記樹脂を、KOHに対して真空下で再び乾燥させた。]
[0220] この段階において、R4における置換基は、R4−Xとの反応によって導入され得、ここでXは、脱離基(例えば、ハロゲン)である。上記有利アミンのアシル化は、真っ直ぐであり、アシルクロリド、無水物(単純なR3について)もしくはHATUで活性化したカルボン酸のいずれかを用いて達成され得る。全ての場合において、(FCとの反応後の重量差によって決定される場合)上記樹脂充填に対する約2当量のアシルドナーが、使用される。]
[0221] HATUカップリングの場合において、上記カルボン酸は、まず、30分間にわたってHATUと攪拌した。この耳管の後に、上記脱保護したFC誘導体化樹脂(DCM中で予め膨潤させ、DMFですすぎ、重力下で排水した)を、上記活性化酸に添加した。上記反応条件は、上記洗浄工程と同様に、上記樹脂の最初の充填について前に記載されるっとおりであった。]
[0222] 上記で使用される試薬に依存して、上記化合物をさらに誘導体化し得るか、上記樹脂から切断されうる。上記切断反応は、2:2:1 水:THF:メタノール中に溶解した1M水酸化リチウムを使用して行った。上記樹脂を、THFで洗浄し、排水し、次いで、上記水酸化リチウム溶液を添加し、上記反応混合物を、60℃において1時間にわたって振盪した。次いで、上記生成物を、上記樹脂から濾過し、上記樹脂を、3部の水、および3部の酢酸エチル(これらの各々は、上記樹脂の体積の3倍であった)で洗浄した。上記濾液を、pH3へと酸性化し、上記生成物を、酢酸エチルへと抽出した。上記合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムに対して乾燥させ、上記溶媒を真空下で除去した。]
[0223] (実施例3:テトラゾール誘導体の合成)]
[0224] ニトリル中間体を、1,4−ジチアン−2,5−ジオールと、約2当量の活性化脂質(例えば、ファルネシルブロミド)との、適切な条件下(例えば、攪拌しながら室温において、塩基としてのK2CO3を含む、溶媒としてのTHF中)での反応によって、合成し得る。上記中間体アセトアルデヒドは、Strecker合成によって、例えば、塩基としての(NH3)2CO2を含む水中のKCNを使用することによって、上記ニトリルに変換されうる。このことは、スキーム3で示されるように、酢酸無水物もしくは他の無水物でクエンチされて、上記所望のR3基を添加し、上記遊離アミンを保護し得る。]
[0225] Kumarら J.Org.Chem.1996,61:4462−4465およびKoguroら,Synthesis,1998,1998:910−914に記載される方法の後に、R1位の複素環式誘導体は、溶媒としてのDMFおよびNH4Cl中で、NaN3もしくは類似のシントンと加熱することによって、ニトリル中間体から合成されうる。]
[0226] (実施例4:置換されたアミジン誘導体の合成)]
[0227] Racaneら,Monatschefte fur Chemie,2006,137:1571−1577に記載される方法の後に、R1位のアミジン誘導体を、最初に、アルコール(ROH(例えば、メタノール))および酸と反応させ、次に、例えば、式NH2R’を有するシントンとともに、溶媒としてのEtOH中で加熱し還流することによって、ニトリル中間体から合成し得る(実施例3を参照のこと)。]
[0228] (実施例5:ビス−置換されたアミジン誘導体の合成)]
[0229] Racaneら,Monatschefte fur Chemie,2006,137:1571−1577に記載される方法の後に、R1位のアミジン誘導体を、アルコール(ROH(例えば得、メタノール))および酸と最初に反応させ、次に、例えば、式NHR’R’’を有するシントンとともに、溶媒としてのEtOH中で加熱および還流することによって、ニトリル中間体から合成し得る(実施例3を参照のこと)。]
[0230] (実施例6:チオアミド誘導体の合成)]
[0231] 合成方法は、M.P.Cava and M.I.Levinson,Tetrahedron,1985,41:5061−5087およびZ.Kaletaら,Org.Lett.2006,8:1625−1628に記載されている。システインのアミノ−アミド誘導体から出発して、上記反応は、溶媒としてのTHF中でLawessonの試薬を最初に使用して進め得る。第2の工程は、例えば、所望のR3を得るために必要とされる場合、上記遊離アミンの、酢酸無水物、環式無水物、もしくは別のシントンでの改変を包含する。]
[0232] (実施例7:スルホンアミド誘導体の一般的合成)]
[0233] 合成方法は、Johanssonら Journal of Combinatorial Chemistry 2000,2:496−507;Rachita and Slough,Tetrahedron Letters,1993,34:6821−24;およびIshizukaら,Synthesis,2000,2000:784−88に記載されている。出発物質は、boc保護した脂質化システイン(例えば、実施例1における#102)のクロロ誘導体、または例えば、アミン上の別の基(例えば、アセチル)で保護されているクロロ誘導体(choloroderavitive)であり得る。これは、例えば、溶媒としてのDMF中で、置換されたスルホンアミドと反応させられ得る。]
[0234] (実施例8)]
[0235] 化合物Aの合成:
50mLの丸底フラスコ中に、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(368mg,1.0mmole)を、ジクロロメタン(10mL)中で溶解した。N−シクロヘキシルカルボジイミド,N’−メチルポリスチレンHL(1.7g,3.3mole,NovabioChem製)を添加し、続いて、上記樹脂を膨潤させ、上記反応系を移動しやすく維持するに十分なジクロロメタンを添加し、上記混合物を、30分間、磁性によって穏やかに攪拌した。THF(1M)中の5mLのヒドラジンを上記反応溶液に添加し、上記反応混合物を、室温において3時間攪拌した。上記使用される樹脂を、濾過によって取り出し、ジクロロメタンで洗浄した。上記濾液のエバポレーションは、粗製反応混合物を提供した。上記所望の生成物を、分取用HPLCによって精製した(305mg,80%収率):1H−NMR(500MHz,CDCl3) δ1.60(s,6H),1.67(s,6H), 1.70(S,3H),1.92−2.09(m,8H),2.75(dd,J=7.9,13.9Hz,1H),2.88(dd,J=5.7,13.6Hz,1H),3.20(d,J=7.9Hz,2H),4.51(dd,J=7.6,13.6Hz,1H),5.10(m,2H),5.24(t,J=7.6Hz,1H);13C−NMR(125MHz,CDCl3)δ16.0,16.1,16.2,17.6,17.7,23.2,23.4,23.5,25.7,25.8,26.2,26.3,26.5,26.7,30.0,31.8,31.9,32.9,33.2,39.6,39.7,39.9,51.3,51.4,119.6,120.3,123.6,124.2,131.4,131.6,135.5,135.6,135.8,140.2,140.3,170.2,171.1;ES−MS:化学式について計算された質量:C20H35N3O2S 381.2(M+).実測値(M+Na) m/z 404.3。]
[0236] (実施例9)]
[0237] 化合物Fの合成:
50mLの丸底フラスコ中、N−4,4,4−トリフルオロブチル−S−ファルネシル−L−システイン(169mg,0.38mmole)を、ジクロロメタン(10mL)中で溶解した。N−シクロヘキシルカルボジイミド,N’−メチルポリスチレンHL(0.8g,1.5mole,NovabioChem製)を添加し、続いて、上記樹脂を膨潤させ、上記反応系を移動しやすく維持するに十分なジクロロメタンを添加し、上記混合物を、30分間、磁性によって穏やかに攪拌した。THF(1M)中の5mLのヒドラジンを、上記反応溶液に添加し、上記反応混合物を、室温において3時間攪拌した。上記使用した樹脂を、濾過によって取り出し、ジクロロメタンで洗浄した。上記濾液のエバポレーションは、粗製反応混合物を提供した。上記望ましい生成物は、分取用HPLCによって精製した(105mg,60%収率):1H−NMR(500MHz,CD3OD) δ 1.62(s,6H), 1.69(s,3H), 1.70(S,3H), 1.97−2.16(m,8H), 2.45−2.55(m,4H), 2.68(dd,J=8,14Hz,1H),2.88(dd,J=7.5,13.5Hz,1H), 3.17−3.25(m,2H), 4.48(t,J=7Hz,1H), 5.11(m,2H), 5.24(t,J=6.5Hz,1H);13C−NMR(125MHz,CD3OD) δ 16.1,16.2,17.8,25.9,27.4,27.8,29.0,30.0,30.2,30.3,30.5,30.7,33.7,40.7,40.9,53.1,121.4,125.1,125.5,128.8(q),132.1,136.3,140.6,171.9,172.6;ES−MS:化学式について計算された質量: C22H36F3N3O2S 463.3(M+)。実測値(M+Na) m/z 486.3。]
[0238] (実施例10)]
[0239] 化合物Bの合成:
50mLの丸底フラスコにおいて、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(368mg,1.0mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中に溶解した。N−シクロヘキシルカルボジイミド,N’−メチルポリスチレンHL(1.7g,3.3mole,NovabioChem)を添加して、続いて、上記樹脂を膨潤させ、上記反応系を移動させやすく維持するに十分なジクロロメタンを添加し、上記混合物を30分間、磁性によって穏やかに攪拌した。ヒドロキシルアミン(5mL,50%水性)を上記反応溶液に添加し、上記反応混合物を、室温において3時間攪拌した。上記反応混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。上記有機層を分離し、炭酸水素水溶液で洗浄し(2回)、次いで、水で洗浄し、最後に、塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。上記有機層を、シリカゲルプラグを通過させ、濃縮して、所望の化合物(172mg)を粘性の黄色油状物として45%収率で得た。低分解能MS(API−ESPositive):406.4(M+Na).NMR(1H,CDCl3,500MHz): 1.54(br s,6H),1.62(br s,6H),1.81−2.23(m,12H),2.74−2.88(m,2H),3.21(br s,2H),4.52(s,1H),5.12(s,2H),5.24(s,1H),10.5(br s,1H);NMR(13C,CDCl3,125MHz):13.1,17.8,23.0,23.4,25.7,26.7,29.9,31.8,32.0,39.9,45.9,50.8,119.4,124.3,124.5,124.7,131.7,135.6,140.2,171.7,173.3。]
[0240] (実施例11)]
[0241] 化合物Eの合成:
100mLの丸底フラスコにおいて、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(368mg,1.0mmol)を、THF(20mL)中に溶解した。HATU(0.38g,1mmol)を添加し、続いて、TEA(0.1g,1mmol)を添加した。次いで、上記混合物を、30分間にわたって磁性によって穏やかに攪拌した。N−メチルヒドラジン(0.1g,2.1mmol)を、上記反応溶液に添加した。上記反応系を一晩攪拌した後、上記反応混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。上記有機層を分離し、炭酸水素水溶液で(2回)洗浄し、次いで、水で洗浄し、先週的に、塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。上記有機層を、シリカゲルプラグに通過させ、濃縮して、所望の化合物(257mg,65%)を得た。低分解能MS(API−ESPositive):418.3(M+Na)。NMR(1H,CD3OD,500MHz): 1.61(br s,6H), 1.69(br s,6H), 1.98−2.25(m,12H), 2.57−2.63(m,1H), 2.94−2.99(m,1H), 3.15(s,3H), 3.21(br s,2H), 5.08(br s,2H), 5.23(br s,1H), 5.62(br s,1H);NMR(13C,CD3OD,125MHz):15.2,16.9,19.3,21.4,22.8,26.4,28.0,36.2,37.6,38.2,38.6,50.8,119.5,124.3,124.6,131.7,135.2,140.3,172.4,172.7。]
[0242] (実施例12)]
[0243] 化合物Cの合成:
100mLの丸底フラスコにおいて、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(368mg,1.0mmol)を、THF(20mL)中に溶解した。HATU(0.38g,1mmol)を添加し、続いて、TEA(0.1g,1mmol)を添加した。次いで、上記混合物を、30分間にわたって磁性によって穏やかに攪拌した。N−フェニルヒドラジン(0.24g,2.1mmol)を、上記反応溶液に添加した。上記反応系を一晩攪拌した後、上記反応混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。上記有機層を分離し、炭酸水素水溶液で(2回)洗浄し、次いで、水で洗浄し、最終的に、塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。上記有機層を、シリカゲルプラグに通過させ、濃縮して、所望の化合物(334mg,73%)を得た。低分解能MS(API−ESPositive): 480.3(M+Na)。NMR(1H,CD3OD,500MHz): 1.59(s,6H), 1.62(s,6H), 1.91−2.08(m,12H), 2.72−2.77(m,1H), 2.82−2.93(m,1H), 3.21−3.35(m,2H), 5.09(br s,2H), 5.28(br s,1H), 6.80(t,1H,J=7.8Hz), 6.88(d,2H,J=7.8Hz), 7.18(t,2H,J=7.8Hz);NMR(13C,CD3OD,125MHz):16.2,16.7,21.4,22.9,24.4,26.4,28.02,36.2,37.6,38.2,38.9,52.4,117.4,120.5,124.3,124.6,124.7,131.7,135.2,135.7,140.3,172.4,172.5。]
[0244] (実施例13)]
[0245] 化合物Dの合成:
100mLの丸底フラスコにおいて、N−アセチル−S−ファルネシル−L−システイン(368mg,1.0mmol)を、THF(20mL)中に溶解した。HATU(0.38g,1mmol)を添加し、続いて、TEA(0.1g,1mmol)を添加した。次いで、上記混合物を、30分間にわたって磁性によって穏やかに攪拌した。N−アセチルヒドラジン(0.16g,2.1mmol)を、上記反応溶液に添加した。反応系を一晩攪拌した後、上記反応混合物を、水と酢酸エチルとの間で分配した。上記有機層を分離し、炭酸水素水溶液で(2回)洗浄し、次いで、水で洗浄し、最終的に、塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。上記有機層を、シリカゲルプラグに通過させ、濃縮して、所望の化合物(148mg,35%)を得た。低分解能MS(API−ESPositive): 446.3(M+Na)。NMR(1H,CD3OD,500MHz): 1.54(s,6H), 1.65(s,6H), 1.92−2.12(m,12H), 2.72−2.74(m,1H), 2.87−2.97(m,1H), 3.21−3.35(m,2H), 5.09(br s,2H), 5.28(br s,1H),;NMR(13C,CD3OD,125MHz):16.1,17.0,21.7,23.1,24.3,26.2,27.6,30.5,32.6,33.7,34.3,40.9,53.1,121.1,124.3,125.9,132.7,136.6,141.2,172.2,172.9,174.3。]
[0246] (実施例14)
以下の表3は、浮腫アッセイ、紅斑アッセイ、およびミエロペルオキシダーゼ(「MPO」)アッセイから、化合物A、化合物B、化合物C、化合物D、化合物E、および化合物Fについて決定した%阻害を示す。]
[0247] ]
[0248] (生物学的実施例)
以下に記載されるのは、提供される化合物の生物学的活性(浮腫阻害、紅斑阻害およびMPO阻害によって測定される場合、上記化合物の抗炎症特性を含む)を測定するために使用されるインビボアッセイである。]
[0249] (実施例15:炎症−浮腫、紅斑およびMPOバックグラウンドのマウスモデル)
接触刺激のマウス耳モデルを、局所的に適用される抗炎症剤が、急性の、化学的に誘導された皮膚刺激の発生を阻害するか否かを決定するために、適切なモデルとして確立した[Van Arman,C.G.ら,Anti−inflammatory Drugs,Clin.Pharmacol.Ther.16,900−4(1974);Youngら,Tachyphylaxis in 12−Otetradecanoylphorbolacetate− and Arachidonic Acid−Induced Ear Edema;J.Invest.Dermatol.80:48−52,(1983);Tramposchら,In Vivo Models of Inflammation,(MorganDW,Marshall LA編),Birkha¨user Verlag: Basel,pp 179−204,1999;およびGordonら,Topical N−Acetyl−S−Farnesyl−L−Cysteine Inhibits Mouse Skin Inflammation,and Unlike Dexamethasone, Its Effects Are Restricted to the Application Site, J.Invest.Dermatol.,128(3):643−54,2008 Mar)を参照のこと]。さらに、上記マウス耳モデルは、異なるクラスの抗炎症剤を洞停止、複数の作用機構と比較するために、種々のグループによって使用されてきた(Tramposchら,1999(前出)において総説された)。炎症の一般に使用されるエンドポイントは、浮腫(Youngら,1983,前出)、(耳の厚みの増加によってアッセイされる)、好中球浸潤(これは、好中球マーカーミエロペルオキシダーゼ(「MPO」についてアッセイすることによって測定される)(Bradleyら,Cellular and Extracellular Myeloperoxidase in Pyogenic Inflammation,Blood,60(3):618−22;1982を参照のこと)および紅斑(皮膚の赤み)である。このモデルを使用して、本発明者らは、どの構造が皮膚における本質的な炎症を阻害するために十よな物理的もしくは化学的特性を有するかを同定するために、S−イソプレニルおよびS−ファルネシルシステイン化合物のインビボ抗炎症活性を調査した。]
[0250] (a)プロトコル−浮腫阻害
生きているマウスの耳にインビボでの急性接触炎症を誘導するためのプロトコルは、他の箇所で記載されている(Tramposch,1999(前出)において総説された)。簡潔には、マウスに、鎮静剤を投与し、それらの耳を、1.2μg/20μLTPA(すなわち、テトラデカノイルホルボール−13−アセテート)で処置した。5分後に、本発明者らは、これらTPA処置耳に with S−イソプレニル化合物およびS−ファルネシル化合物の、単一の8μg/20μL 用量、2μg/20μL 用量、もしくは両方の用量を、投与した。24時間後、上記マウスを屠殺し、浮腫を、各耳のマイクロメーター読み取りによって測定した。浮腫の%阻害を、化合物処置耳の平均厚をとり、これを、TPAを受けたのみの12個の耳の平均厚で除算し、その値を100%から差し引くことによって、決定した。これらの値を、同腹仔コントロールの通常の、非TPA処置マウス耳の厚みに対して較正した。代表的な本発明の化合物についての浮腫の%阻害を示す結果は、表3に示す。ED50値を、Gordonら,「Topical N−acetyl−S−farnesyl−L−cysteine Inhibits Mouse Skin Inflammation, and Unlike Dexamethasone, its Effects Are Restricted to the Application Site」,J.Invest.Derm.,Vol.128 pp.643−654(2008)に記載されるように、計算した。]
权利要求:

請求項1
式Iの化合物:もしくはその薬学的に受容可能な塩であって、ここで:Zは、−S−、−O−、−Se−、−S(O)−、−SO2−、もしくは−NH−であり;R1は、ヘテロアリール基、またはから選択される部分であり、ここで少なくとも1個のR5基は、Hであり、そしてR5は、H、アルキル、アリール、アルケニル、もしくはアルキニルから独立して選択され、ここでR5は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;R6は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR6は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;Yは、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、−NHCH3、もしくは−(C1−C8)アルキルから選択され;R2は、1個以上のR7基で置換された脂肪族基であり;R3は、アルコキシ、アミノアルキル、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR3は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;R4は、H、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、もしくは環式ラジカルであり、ここでR4は、1個もしくは2個のR7基で必要に応じて置換されており;そしてR7は、−NHC(=O)(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルキル、−(C1−C8)アルケニル、−(C1−C8)アルキニル、フェニル、−(C2−C5)ヘテロアリール、−(C1−C6)ヘテロシクロアルキル、−(C3−C7)シクロアルキル、−O−(C1−C8)アルキル、−O−(C1−C8)アルケニル、−O−(C1−C8)アルキニル、−O−フェニル、−CN、−OH、オキソ、ハロ、−C(=O)OH、−COハロ、−OC(=O)ハロ、−CF3、N3、NO2、−NH2、−NH((C1−C8)アルキル)、−N((C1−C8)アルキル)2、−NH(フェニル)、−N(フェニル)2、−C(=O)NH2、−C(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−C(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−C(=O)NH(フェニル)、−C(=O)N(フェニル)2、−OC(=O)NH2、−NHOH、−NOH((C1−C8)アルキル)、−NOH(フェニル)、−OC(=O)NH((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)N((C1−C8)アルキル)2、−OC(=O)NH(フェニル)、−OC(=O)N(フェニル)2、−CHO、−CO((C1−C8)アルキル)、−CO(フェニル)、−C(=O)O((C1−C8)アルキル)、−C(=O)O(フェニル)、−OC(=O)((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)(フェニル)、−OC(=O)O((C1−C8)アルキル)、−OC(=O)O(フェニル)、−S−(C1−C8)アルキル、−S−(C1−C8)アルケニル、−S−(C1−C8)アルキニル、および−S−フェニル、−SC(O)−フェニル、−SC(O)−(C1−C8)アルキル、−SC(O)−(C1−C8)アルケニル、−SC(O)−(C1−C8)アルキニル、−SC(=O)2−フェニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルケニル、−O−S(=O)2−(C1−C8)アルキニル、−O−S(=O)2−フェニル、−(CH2)nNH2、−(CH2)n−NH((C1−C8)アルキル)、−(CH2)nN((C1−C8)アルキル)2、−(CH2)nNH(フェニル)、もしくは−(CH2)nN(フェニル)2であり、ここでnは、1〜8である、化合物。
請求項2
R1は、ヘテロアリール基である、請求項1に記載の化合物。
請求項3
前記ヘテロアリール基は、以下:から選択される、請求項2に記載の化合物。
請求項4
R1は、以下:から選択される、請求項1に記載の化合物。
請求項5
R1は、−C(O)NH−NH2、−C(O)NH−OH、−C(O)NH−NH−フェニル、−C(O)NH−NHC(O)CH3、もしくは−C(O)NH−NHCH3から選択される、請求項4に記載の化合物。
請求項6
Yは、−NH2、−OH、−NH−フェニル、−NHC(O)CH3、もしくは−NHCH3から選択される、請求項4に記載の化合物。
請求項7
R2は、以下:から選択される、請求項1に記載の化合物。
請求項8
R3は、−CH3、−CH2CH3、−(CH2)2CH3、−OC(CH3)3、フェニル、−(CH2)2C(O)OH、もしくは−CH(CH3)NHC(O)CH3である、請求項1に記載の化合物。
請求項9
R4はHである、請求項1に記載の化合物。
請求項10
R5はHである、請求項1に記載の化合物。
請求項11
R6は、Hもしくは−CH3である、請求項1に記載の化合物。
請求項12
ZはSである、請求項1に記載の化合物。
請求項13
前記化合物は、式Ia:もしくはその薬学的に受容可能な塩である、請求項1に記載の化合物。
請求項14
以下から選択される化合物:
請求項15
以下の構造の化合物:
請求項16
請求項1に記載の化合物、および薬学的に受容可能なアジュバント、キャリア、もしくはビヒクルを含む、組成物。
請求項17
さらなる治療剤との組み合わせた、請求項16に記載の組成物。
請求項18
前記さらなる治療剤は、デキサメタゾン、インドメタシンおよびクロベタゾールからなる群より選択される、請求項17に記載の組成物。
請求項19
炎症性疾患もしくは障害を処置するか、またはその重篤度を軽減する必要のある患者における、炎症性疾患もしくは障害を処置するか、またはその重篤度を軽減するための方法であって、該方法は、該患者に、請求項1に記載の化合物またはその組成物を投与する工程を包含する、方法。
請求項20
前記疾患もしくは障害は、炎症、喘息、自己免疫疾患、COPD、免疫系の炎症応答、皮膚疾患、過敏性腸症候群、および神経変性障害から選択され、ここで該方法は、前記患者に、本発明の組成物を投与する工程を包含する、請求項19に記載の方法。
請求項21
前記炎症は、急性もしくは慢性である、請求項20に記載の方法。
請求項22
前記COPDは、気腫、慢性気管支炎および末梢気道疾患から選択される、請求項20に記載の方法。
請求項23
前記皮膚疾患は、急性皮膚刺激を低減させる、請求項20に記載の方法。
請求項24
前記皮膚疾患は、酒さ、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、および乾癬から選択される、請求項20に記載の方法。
請求項25
前記過敏性腸症候群は、クローン病および潰瘍性大腸炎から選択される、請求項20に記載の方法。
請求項26
前記中枢神経系障害はパーキンソン病である、請求項20に記載の方法。
請求項27
前記投与する工程は、経皮送達を介して達成される、請求項20に記載の方法。
請求項28
前記投与する工程は、さらなる治療剤との組み合わせて行われる、請求項27に記載の方法。
請求項29
前記さらなる治療剤は、デキサメタゾン、インドメタシンおよびクロベタゾールからなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
JP6701237B2|2020-05-27|前立腺癌およびアンドロゲン受容体関連病態の治療のためのアンドロゲン受容体の調節剤
US10053428B2|2018-08-21|5-aminotetrahydroquinoline-2-carboxylic acids and their use
JP5820921B2|2015-11-24|1,2−二置換複素環式化合物
CN105263906B|2018-11-23|组蛋白脱甲基酶的抑制剂
US8703794B2|2014-04-22|Indazole inhibitors of the Wnt signal pathway and therapeutic uses thereof
US10189787B2|2019-01-29|Inhibitors of histone demethylases
KR102042290B1|2019-11-07|글루타미나제의 헤테로사이클릭 억제제
JP2020011971A|2020-01-23|How to treat cancer
JP6296985B2|2018-03-20|Use of | -hydroxynorketamine, | -dehydronorketamine and other | -ketamine stereoisomeric dehydro and hydroxylated metabolites in the treatment of depression and neuropathic pain
TWI574941B|2017-03-21|抗菌劑
US7534800B2|2009-05-19|7-azaindoles as inhibitors of c-Jun N-terminal kinases for the treatment of neurodegenerative disorders
JP5107579B2|2012-12-26|Zn2 + chelate motif tethered short chain fatty acids as a novel class of histone deacetylase inhibitors
AU2009274549B2|2014-05-01|Deacetylase inhibitors and uses thereof
CA2598294C|2011-10-18|Pyridyl non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic-1-carboxylate derivative
JP5441416B2|2014-03-12|二官能性ヒストンデアセチラーゼインヒビター
JP6234938B2|2017-11-22|置換トリアジン誘導体および可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤としてのその使用
US9018258B2|2015-04-28|Substituted 1-benzylcycloalkylcarboxylic acids and the use thereof
KR20150091389A|2015-08-10|글루타미나제의 헤테로사이클릭 억제제에 의한 암 치료
TWI469971B|2015-01-21|二芳基乙內醯脲類化合物
CN101248078B|2012-01-04|抑制醛甾酮合酶和芳香酶的稠合咪唑衍生物
JP4274946B2|2009-06-10|ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤およびその製造方法
EP3196197A1|2017-07-26|Indoleamine-2,3-dioxygenase inhibitor and preparation method therefor
US10550071B2|2020-02-04|PPAR agonists
KR100418808B1|2004-07-23|금속단백질분해효소억제제
US9387203B2|2016-07-12|Substituted aminoindane- and aminotetralinecarboxylic acids and the use thereof
同族专利:
公开号 | 公开日
WO2009073665A1|2009-06-11|
CN101883487A|2010-11-10|
EP2240019A1|2010-10-20|
US20090170917A1|2009-07-02|
BRPI0819976A2|2019-02-12|
AU2008333929A1|2009-06-11|
WO2009073665A4|2009-10-01|
EP2240019A4|2011-11-16|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-02-07| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120207 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]